行政調査で新庄市エコロジーガーデンに行ってきました!

所属する企画総務委員会の行政調査で、新庄市と山形市を訪れました。
●新庄市エコロジーガーデン
新庄市にある「新庄市エコロジーガーデン」にて担当課にお話を伺い、施設をご案内いただきました。こちらは「旧農林省蚕糸試験場新庄支場」を活用した地域交流拠点として事業を展開し、2013年にその建物が国登録有形文化財に登録されました。
一方、日野市では仲田の森にある「旧農林省蚕糸試験場日野桑園第一蚕室」(通称:桑ハウス)が、昨年市内で初めてその建物が同文化財に登録されました。旧蚕糸試験場としての登録は全国でも新庄市と日野市の2ケ所ということで、その保存方法や活用方法等を学ばせていただきました。

生まれて2週間目くらいの蚕がお出迎え♪

10ヘクタールもある広大な土地(東京ドーム2.2個分!)は、南側6ヘクタールと北側4ヘクタールに分けられ、建物は南側に集中し、10棟が文化財登録されています。北側は主に自然を楽しむ公園として利用されています。利用計画の2本柱は公開活用による交流拡大歴史文化資源の保存管理。各棟は養蚕の歴史がわかる展示室、市民が利用できる研修室、交流室、調理室、カフェ、地場野菜の直売所など、そしてなんとゲストハウスもあります。
月に一度開かれる「キトキト・マルシェ」には市内外から約3000人が訪れる賑わいがあり(ちなみにキトキトとは蚕がゆっくり進む様子だそうで、なんかいいですね!)、秋には景観を活かしたアート作品の展示「環境芸術祭」も開催されるとのこと、想像しただけでワクワクします。実は過去にはバイオマス研究もおこなわれていたそうですが、中止になってしまったのは残念に思いました。

渡り廊下も味があります

 耐震改修工事が終了した後は、ギャラリーやホールも整備され、カフェ・レストランや、ショップも入る予定で、それら運営を民間に委託するそうです。民間委託に先立ち、サウンディング調査を行っています。これは行政が公共施設の活用に関する検討や公募を行う前に、事業者や市民との対話を通してアイデアや事業の可能性を把握するために行う調査とのことです。公開のトークイベントもあり、開かれたよい取り組みだと思いました。
駐車場や野外トイレ、遊歩道や親水空間の整備、博物館としての機能充実など、まだまだ取り組むべきことは多くあるようですが、きちんとした長期計画に基づき、着実に進められているように感じられました。
日野の桑ハウスは小規模ではありますが、活用され愛され続ける施設となるよう、市民の皆さまの声をききながら整備をすすめていければと思います。
●山形市コミュニティファンド
山形市議会を訪れ、担当課よりお話を伺いました。「山形市コミュニティファンド」は市の拠出金と市民や企業からの寄付を原資として、市民活動団体による様々な地域貢献事業を支援する仕組みです。寄付へは各種寄付税制が適用されます。分野別、団体別、公開プレゼンテーションという3つの仕組みがあり、分野別では10万円以上の寄付で個別ファンドを作ることも可能です。
昨年度の寄付受け入れ件数は11件、総額は約2600万円、支援実績は20件で約670万円でした。公開プレゼンテーションは書類審査、プレゼン(1団体5分)を経て、市民投票で決まります。補助上限は30万円で10事業が来月採択予定とのこと。担当課としては「これが市民活動をはじめるきっかけづくりのひとつになれば」とのお気持ちがあるようです。
このような仕組みも参考にしながら、日野の市民活動をさらに応援する仕組みづくりを整えていきたいと思いました。

耐震改修工事は1年に1棟のペースで進められています

整備がひと段落ついた頃、再訪してみたいです