3月議会報告その3~請願に対する意見~

「東海第二原発の運転を再開しないことを求める請願」賛成!

 採択の意見を最終日に述べましたので、以下、全文をご紹介します。

東海第二原発は、この日野市役所本庁舎が建てられた翌年から、操業が開始されました。本庁舎は耐震性能が不十分であることから、現在、免振改修工事を行っています。同時期に建設された東海第二原発の耐震性能について、誰もが不安に感じるのは、当然のことと思います。
30年以内に70%の確率で起きるといわれている首都直下地震ですが、内閣府が発表する「首都直下地震緊急対策区域指定市区町村一覧」には、茨城県那珂郡東海村も、もちろんはいっています。

原子炉等規制法では、老朽化した原発の事故を防ぐために、原子力発電の運転期間を40年と定めていますが、その40年を超え、さらに20年の運転期間延長を原子力規制委員会は、許可しました。専門家が「安全だ」と言えば絶対に安全なのか、請願者同様私も信じることはできかねます。

東海第二原発は、日野市から最も近い原発で150Km圏内にあります。過酷な事故が起これば、それより100Km遠い福島第一原発事故のときよりも、深刻な放射能汚染の被害を受けることは明らかです。

今から20年前、東海村で起きたJCO臨界事故を受けて設けられた原子力緊急事態宣言は、福島第一原発事故で発令されたまま、いまだ解除されていません。事故の原因も不明で収束もしていない原子力緊急事態宣言の発令中に、一基、また一基と原発を再稼働しているのが、今の日本の現状です。

補償もされず不安定な避難生活を余儀なくされている方々、健康被害に苦しむ子ども達、この瞬間にも被爆労働されている現場の方々、そして不安におびえた日々を、私たちは忘れるわけにはいきません。再び原発依存社会に逆行しないよう、きっぱりと原発の稼働はあきらめることこそ、「想定外」という名のもとに同じ過ちを繰り返さない、これからの日本が歩むべき道だと私は考えます。

世界の潮流は再生可能エネルギーです。原発の再稼働はその流れに逆行しています。原発ありきですから、再生可能エネルギーに対する国の政策は、本気度が見受けられません

経済産業省による「長期エネルギー需給見通し」では2030年の電源構成比率目標で再生可能エネルギーを22~24%としていますが、これは現在すでに30%を超えているドイツなどのヨーロッパ諸国の割合にも及びません。ドイツは2030年に50%、フランス、スペインは40%の数値目標をかかげており、さらに最新情報によるとスペインは70%までに引き上げたといいます。このままではますます世界の流れと差がついてしまいます。

自由民主党の「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟」でも、「再エネ比率を40%以上に高めるための準備を、今から進めるべき」との提言があったといいます。

再生可能エネルギーも100点満点ではないことは承知をしております。だからこそその開発と普及に、国が全力をあげて舵をきりシフトすれば、電源構成における再生可能エネルギーの比率を飛躍的に伸ばすことができるはずです。

2019年以降はFIT固定価格買取制度の修了者が売電先を求めます。2020年には発送電分離が実施予定です。大手電力会社と新電力が手を結びはじめ、再生可能エネルギー由来の電力を求める企業のニーズが増加するこの状況下、原発を再稼働する理由はどこにもないのです。電気をつくるのに、命がけになる必要はないのです。

再生可能エネルギーは初期投資がかかっても、発電のための燃料費用が発生しないため、長期的にコスト回収ができ、そのコストも下がりつづけています。エネルギー源を輸入に頼る必要もありません。

世界が見切りをつけている、危険コストがかかり、熱量の3割しか電気にならない効率の悪い原発よりも、これからの技術、もっと安全クリーンな技術に投資するほうが、理にかなっています。太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等再生可能エネルギーの選択肢は多様で、その地域に見合った発電方法を国が全力でバックアップすべきなのです。

現在15%程度の再生可能エネルギーの普及率をあげるには、個人自治体が取り組めることがあります。できるだけ再生可能エネルギーの割合が高い電力会社に切り替えることです。私の契約している会社は電源構成の約70%が再生可能エネルギーです。将来的には100%を目指しています。

自治体でも世田谷区や横浜市など、地方と再生可能エネルギーの電力の協定を結ぶ動きが活発化しています。世田谷区は区民が利用する電力の25%以上を再生可能エネルギーとすることを目標に掲げています。東急電鉄の世田谷線は100%再生可能エネルギーで運行するとニュースで報じられていました。基本的には地産地消が望ましいのですが、日野市にも、できることから取り組んで欲しいと切に願います。

2011年以降、日野市議会に寄せられた原発再稼働の差し止めを求める請願は全て不採択です。私は議会だよりでこういった結果を目にする度に、肩を落としてきました。この東海第二原発に関しては茨城県はもちろん、その近隣県、東京都でも西東京市ほか3市が意見書を採択しています。

負うべきはリスクでなく、責任です。次世代への責任、市民を守る責任、そのために最善を尽くす責任です。再稼働、本当にその道しかないのでしょうか。どうか今一度お考えいただき、皆さんの賛成をお願いします。
以上、採択の意見とさせていただきます。(結果:不採択)