議会としての機能を強化するために(議員研修会報告)
元副市長問題や住民訴訟敗訴による債権放棄など、日野市議会のあり方が問われています。
そのような状況を背景に「日野市議会における議会改革髙井について」をテーマに髙沖秀宣さん(元三重県議会事務局次長・自治体議会研究所代表)を講師に議員研修がありました。(1月17日)
はじめに、「日野市議会は何のために存在するのか・市民の声を反映しているか・市民にとって果たして必要か」自問自答を繰り返すことだと前置きがありました。
議会改革とは何か。それは議会機能の強化であること、すなわち審議機能・熟議のレベルをあげていくことであり、それは言い換えれば二元代表制を追求することだといいます。
首長(市長)も議会(議員)もそれぞれ選挙で選ばれますが、大切なのはその関係性です。単なる議決機関としてではなく、審議・熟議する議事機関としての機能を発揮し、市長と対峙する形で政策を提言していくことが求められます。それは市長与党・野党という考えとは異なるものです。
そのためには、議員個人としてではなく、議会としての力量を高めていくこと、これが議会改革であり、そのためには議会基本条例にルールを定め、議員間討議を公開の場ですすめていく必要があるというお話は、非常に説得力があり大いに共感しました。
ただ、議会としてどう合意形成をはかるかー意見の違う者同士が決めていくのですから、それは非常にハードルの高いものだと実感しています。髙沖さんは、過半数の同意をもってということで、最終的にはそうせざるを得ないことは理解いたしますが、大切なのは、その前提としてどれだけ「対話」を積み重ね、どれだけ歩み寄れることができるのかではないでしょうか。それがあってはじめて、議決することへの責任を議会が取ることになるのではないかと考えます。
最終的には多数決でも、その「質」を変えていくためには、議会改革の進め方が重要だと考えます。委員長の力量が問われるというご指摘もありました。
そのためには、まずは進め方についてとことん納得いくまで全議員で議論することが、議会改革に向けたはじめの大切な一歩であると考えます。プロセスこそが大事だからです。
市民より、やはり議会はなくてはならない存在だと思ってもらえるよう、その機能を発揮するための真の議会改革―道のりは険しいかもしれませんが、精一杯取り組みます。
【関連サイト】
昨年10月の臨時会でだした「権利の放棄に伴う議会責任に関する緊急決議」