つながりの中で「共に生きる」(まさことなおこのおしゃべりカフェ)
毎議会後に開催している「なおことおしゃべりカフェ」。今回は大河原雅子衆議院議員と一緒に行いました。(10月28日@南平体育館ラウンジ)
テーマは9月議会で質問した認知症やケアのこと。私からは日野市の取り組みや提案、大河原さんからは主に認知症基本法の骨子を、そして参加者の皆さんの数々の体験談や思いを共有しました。
◎認知症は予防しなくちゃ?
認知症基本法(共生社会の実現を推進するための認知症基本法)は、大河原雅子さんを含む超党派による議員でつくられました。大河原さん達はまず当事者の声を聞くことを大切に取り組み、「自分たちは対策されるべき対象なのか」「予防と言われると認知症になったのは対策を怠ったからのようで違和感がある」といった声を法案に反映させてきました。
大切なのは社会的孤立を防ぐこと。社会から遮断されないことで、認知機能が低下しても維持できることがあります。働く場や交流の場を持ちやすいよう環境を整えること、それこそがこの法律のキモとなります。
◎法律はできたけれど?
そうは言っても、この法律が地域や現場に浸透しなくては、意味がありません。実際事業所を運営されている方から「法律により何が変わるのかわからない」といった声がありました。また「自治体によって特徴がある。考えのベースが違うのでは。」といった声もありました。そのベースを整えるのが法の役割であり、活かしていくよう働きかけるのが議員の役割です。
「こども基本法」もそうですが、法律ができるということは自治体が動かざるを得ないことになるので、とても大きなことです。実際日野ネットが議会で提案してから27年が経ったいま、やっと「子どもオンブズパーソン制度」が出来ようとしています。理念だけでなく、本気で「認知症になってもだいじょうぶ」といった社会に変えていくための具体的な施策が求められます。
◎ケアする立場としては?
若い世代の参加者から「祖母への接し方のヒントをもらった」という声もありました。確かにケアについて学べる場は、見つけにいかないと出会えません。だからこそ「学校教育に取り入れるべき」という意見に同感です。誰もが学ぶ仕組みが必要です。紹介したケアの技法ユマニチュードに関心を寄せられる方が複数いらっしゃいました。
また、認知症でも高齢者でもないけれど、家族のことで誰に何を相談したらいいか、わからないことだらけといった声もあり、地域包括支援センターが本来の役割を発揮できるよう、取り組んでいかねばと思いました。
参加者からの「必要なのはゆとりだ」という意見に共感します。心のゆとりがあれば、ケアする方もされる方も楽になります。とはいえ、わかっていても難しいことでもあります。経済的な話もありました。施設を利用したくても費用面で断念せざるを得ない場合、やはり家族に負担がかかります。
だからこそケアする人、ケアラーを支えていくケアラー支援が同時に求められます。認知症基本法ができたことで、認知症に限らず全てのケアラーが「ゆとり」を持てるよう、私も地域から取り組んでいきます。
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