世界に声を届け 変えていく(11月のフラワー遊説より)

女性への暴力根絶を訴える月例のフラワー遊説、今月は東京ウィメンズプラザフォーラムが開催されている青山通り東京ウィメンズプラザ近辺で行いました。(11月9日)
このウィメンズプラザフォーラムは民間36団体がジェンダー平等に向けて様々な企画を開催する東京都の事業です。

その中の「国連女性差別撤廃委員会は日本にどんな勧告を出した?ジュネーブ報告会」に参加しました。選択的夫婦別姓、SRHR(※)に取り組む3団体(一般社団法人あすには公益財団法人ジョセイフ#なんでないのプロジェクト)等がNGOとして現地入りし、委員とどのようなやり取りをしたかなどの舞台裏を詳しく話してくれました。寝る間も惜しんで追加資料を用意したり、委員の顔と名前を憶えてカフェで待ち伏せしたりと、臨場感あふれる報告を、大変興味深く伺いました。
※SRHR:Sexual and Reproductive Health and Rightsの略「性と生殖に関する健康と権利」

日本からは総勢100名を超える活動家が駆け付けたそうです。その中には選択的夫婦別姓やSRHR推進に反対の考えのひともいます。委員はあらゆる意見に耳を傾け、膨大な資料に目を通し、そして日本政府への質問、その後の総括所見や勧告に活かします。

報告では、日本だと「なぜ差別なのか」「なぜジェンダー平等が必要なのか」といったことから説明しないといけなく、しかも「お忙しいところお時間をとっていただき」という恐縮の空気があるけれど、ジュネーブでは人権が当たり前のベースにあるから話が早い、そして平場で対等な立場で「もっと聞かせてほしい」と積極的に話を聞いてもらえる、それが本当に嬉しかったと登壇者が口を揃えて語っていました。

一方、日本政府の答弁は国会答弁そのもので、見解を問われても延々と法律の説明をする、同じ説明を繰り返す、質問した委員からはいら立ちが感じられたそうです。こちらは国連TVから通訳付きでご覧いただけますので、ご覧になってみてください。一番下にリンクをはっておきます。
参加国の中にはこの機会を活かし「どうしたら自分の国でもっとジェンダー平等が進むのか」とアドバイスを求める国もあったと聞いています。何とかこの場をやり過ごそうと見受けられる日本政府にもぜひ見習ってほしい姿勢ですね。

これまで国連からの勧告で、日本の制度がジェンダー平等に向け改善されてきました。性暴力の刑法改正もそのひとつです。
国内ではいくら声をあげても届かない。動かないことを変えたいと遠いジュネーブまで大勢の女性が声を届けにいく。本来ならそのような労力をかけずに済むよう、国内で対話の場をつくり政策に反映させていくことが求められます。
これから議員に対して何度も何度も繰り返し説明していくロビーイングを展開されていくというのですから、その地道な活動には敬意を表します。国会議員が質問につなげていくことに期待します。
総括所見(勧告)の日本語訳はまだですが、選択的夫婦別姓やSRHR、 包括的性教育や同性婚等に関し日本政府の後手後手の対応に踏み込んだ勧告がでたとのこと。勧告をどう活かしていくか、これからフォローアップの2年間が勝負です。

ウィメンズプラザフォーラムに、通りかかりのひとにも気軽に参加してもらえるような工夫があるといいなと思い、呼びかけもしました。11月12日(火)から25日(月)は女性に対する暴力をなくす運動期間でもあります。多くのひとの願いと活動が、ジェンダー平等実現への一歩一歩につながる、そんな思いでマイクを握りました。

なお今回はこちらの団体の報告を伺いましたが、女性差別撤廃条約実現アクション国際女性の地位協会やNGOの連合体JNNCなど長年取り組まれてきた団体もあります。12月3日に報告会がありますので、ぜひご関心をお寄せください!(HPお知らせ欄に詳細をアップしています。)

【関連サイト】

●日本政府報告審議(10月17日)

前半
https://webtv.un.org/en/asset/k11/k1134kvabm
後半
https://webtv.un.org/en/asset/k1n/k1nb3bus4d
★日本語同時通訳を聞くには、動画の右下にある設定マーク(音量の右隣)をクリックして、audio「original」を選択してください。

●NGOブリーフィング(10月14日)

https://webtv.un.org/en/asset/k1s/k1sdy2d4ho
★日本のNGOは30:28頃からです。(日本語通訳はありません。)