6月議会より なおこ目線のトピックス

保育を必要とする人への支援を

東京都はこれまで段階的に保育料の無償化をすすめてきましたが、9月より0~2歳児の第1子無償化が実施されます。これに伴う条例改正と補正予算がありました。これまで日野市が負担していた分も東京都が負担することになるので、年間で約1.5億円の財源が浮くことになります。

一方で、今なお保育園に入りたくても入れない、働きたくても働けない人もいます(4月時点で30名)。また無償化に伴い今後さらに入園希望者の増が見込まれると考えます。

待機児童ゼロを目指すのはもちろんですが、1.5億円の一部を、どうしても入園が叶わなかった方々のへの支援(一時預かりやファミリー・サポート事業活用への補助など)に充てることを求めました。

日野市の学校の取り組みが文科省の研究開発に!

新しい教育課程、指導方法等について研究開発を行う文部科学省の制度で、第四小学校の「マイプランスクール」、第三中学校の「チャレンジクラス」が選ばれ、それに伴う補正予算がありました。
自ら問いをたて学ぶ力を身に着けていく、個に応じた学び、これまでの取り組みが評価されたことは、うれしいですね!もっともっと通うのが楽しくなる学校へ、つながることに期待します。詳細はこちらをご覧ください。

学校の設備をめぐって

豊田小学校は現在大規模改修中です。追加工事に伴う契約変更の議案があり、初期設計には間に合わなかった断熱化(窓ガラスの複層ガラス化、最上階天井面に断熱材吹き付け)が盛り込まれました。そこで断熱化による効果を調査し環境学習につなげ、今後の学校の断熱化に活かしていくことを求めました。

全校LED化に伴う議案で、照明器具の取り付け工事とリース契約の比較を問うと、リース(期間終了後はそのまま使える)のほうが結果として経費が抑えられることがわかりました。これからの他の公共施設も多々ありますので、検証のうえ、早めの制度設計を求めました。

また、学校の雨漏りを今年度中に改修することを求める市民からの請願がありました。私も昨年現場視察をし、進捗状況を確認しています。原因を特定するのが困難で工事設計に時間を要すること、緊急性の高いものから順次着手していることから、すべてを今年度中に改修するには無理があると判断し、採択はしませんでした。しかし予算配分の際の優先順位をあげて取り組むことを求めました。

全国初⁉新しいカタチの市営交流農園

これまで、市民農園といえば区画貸しでしたが、加えて「交流農園」ができることに伴う条例改正がありました。条例の目的に「都市農業に対する理解の促進」が明記されたことは、このたびの一般質問にもつながると感じています。

区画貸しは、それぞれが自分が借りたスペースのみ耕作しますが、交流農園はみんなで育てみんなで収穫する、農作業を通じた交流が生まれるのが特徴です。

法的にみると、区画貸しは特定農地貸付法のもと、主に宅地化農地(将来的には宅地化することが前提)をお借りしていましたが、生産緑地(農業を継続することが前提)をお借りした第1号である南平市民農園では、都市農地貸借円滑化法のもと、新たに交流農園を開設することができました。

このようなかたちで自治体が交流農園を開設するケースは全国でもまだ例がない、あるいは少ないようで、時代を先駆けた取り組みとして高く評価します。

指定管理者を視野に、当面管理は委託という形のようですが、活動団体が持続可能な活動ができるよう、先を見据えた今後の展開を求めました。(ここまで議案にはすべて賛成)

9月オープンに向けてただいま準備中!パーゴラより右側が交流農園です

 日野市の市民との協働に対する考え方に疑問

市は「妄想実現課」という若い世代の発想をカタチにするプロジェクトを展開しています。それに関連し、参加者が企画するイベント等(詳細は未定)にかかる経費とその資金を募る寄付(クラウドファンディング)に関する補正予算がありました。その進め方に問題ありと、そこを除外する修正案が提出されました。同時に、議会会期中に可決を前提とした内容のプレスリリースが出され、先走りであったことを市も認めています。

日野ネットはこれまでも「市民税の1%をNPO支援に」など市民が市民を応援する仕組みについて提案してきました。同じ補正予算には、雑木林を管理するボランティア団体が長年要望し続けてきた補助金もあり、そもそも道具などは市のほうから貸与すべきと指摘したところです。

日野市の市民活動に対する支援への取り組みは、いきあたりばったりに感じます。この「妄想実現課」の事業自体を否定するものではありませんが、公的な枠組みでクラウドファンディングを実施することに、市の説明では材料不足で、市民に対して説明ができません。
全体を俯瞰し、ぜひこの機会に市には熟考を求めたいという主張で、修正案に賛成しました。(結果は原案可決)