議員の資質と議会の機能向上にむけて(議員研修会報告)
「議員の発言権とチェック機能の向上」をテーマに、廣瀬和彦さん((株)廣瀬行政研究所代表取締役)を講師に迎え、議員研修がありました(8月22日)。
5年前になりますが、足立区議によるLGBT差別発言、覚えていますか。本当にひどかったですね。あのような発言を「不穏当発言」といいますが、何がどこまでが「不穏当」なのでしょうか。廣瀬さんはその該当基準を以下のように示しました。
1 無礼な発言
2 他人の私生活にわたる発言
3 発言の根拠が不明確である発言や事実と異なる発言
4 基本的人権を侵害する発言
LGBT差別発言は4にあたります(同時に1と3にもあたると思います)。ちなみに無礼な言葉とは「議員が意見や批判の発表に必要な限度を超えて、議員その他の関係者の正常な感情を反発する言葉」ということでした。会議規則では「議会の品位を重んじること」とあります。
日野市議会でも時折、議員の発言に対し、他の議員が「議事進行」をかけることがあります。議長に対応を求めるものです。のちに議長は発言の取り消し(議事録からの削除)の有無を報告します。時にその対応に納得がいかないと声があがることもあり、難しさを感じます。冗談ではなく、そのうちAI判定が入る日も遠くないかもしれません。
議会は「言論の府」とも言われ、すべて言葉で表現します。その根底に他者への敬意は不可欠です。それが言葉に出てきますから、改めて感度を高めていきたいと思いました。
後半は、予算・決算の審議法などを他市の事例もみながら学びました。日野市議会は、議会改革の一環で、予算・決算の審議法を見直しています。これまで一般会計と特別会計に分かれて審議していましたが、この9月議会より両会計あわせ全議員で臨むこととなりました。さらには決算と予算を連動させていく仕組みが大切です。
議員間で話し合い改善を重ねていく、その過程も含めての議会改革です。この学びを議会のチェック機能の向上につなげるよう、取り組んでいきます。

写真中央が講師の廣瀬和彦さん
