政策を決める場にもっと女性をふやそう!

男女格差(ジェンダーギャップ)の国別ランキングが今年も発表され、日本は144カ国中114位と昨年よりさらに3位後退しました。特に政治分野では123位とのこと、先月の衆議院選挙での女性議員の割合が約1割であったことを考えれば、当然のといえます。因みに地方議会では、約3割の町村議会が女性ゼロの状態だそうです。

ランキング上位の北欧の国々では、政治分野における男女共同参画実現のため、議席数や候補者数の一定割合を女性に割り当てる「クオータ制」が導入されています。日本でもクオータ制を推進する「Qの会」による超党派女性議員への働きかけなどにより、議員立法「推進法」の立法化が待ち望まれています

逆になぜ女性が少ないのでしょう。
やはりそこには性差による固定的役割分担、ジェンダーバイヤス(性的偏見)があるのではないでしょうか。
それを解消するにはどうしたらよいのか――

健康社会学者の河合薫さんは、「これからは男性が女性のライフスタイルを目指す時代」とおっしゃっています。私はまさにこれが答えだと思います。男性もいわゆるケア労働(育児や介護)や家事を担っていくことで男女格差を解消していく、そのためには働き方改革、意識改革、ひいては教育改革も必要です。「クオータ制の導入」はその入り口に過ぎません。制度など設けなくても男女平等が実現する社会は、多様性を認め合う社会となるはずです。

その一歩として、私たちは2018年市議選政策のひとつに「政策を決める場に、もっと女性を増やします」と人権の項目で掲げました。
皆さまとご一緒にそのような社会を目指していきたいと思います。

*クオータ制とは:「割り当て、分配、分け前」の意味。もともとは政治における男女間格差を是正するための暫定的な方策で、議員・閣僚などの一定枠を両ジェンダーに割り当てる制度を指します。発祥地のノルウェーでは、一般企業に対してもこれを法制化。取締役会など経営中枢への女性進出に大きな効果を上げています。