誰もが気軽にでかけて、おしゃべりができるまちづくりを
昨年参加した「まちづくり市民フェア」では、福祉系NPOのブースで、車椅子での階段昇降支援サービスを体験しました。慣れていないので身を委ねるのは少し怖かったのですが、これにより、車椅子のまま、階段を楽に昇降できると伺い、日野は山坂が多いので、必要とされる場面も多いのではないかと思いました。
私も子どもがまだ小さいとき、ベビーカーで町にでたら、階段しかなかったり、段差の多さや歩道がない道路で危ない思いをしたりと、不便なことに気がつきました。そんな時、車椅子の方も出かけるときは大変だろうなと、思いを馳せたものです。
最近、小学校では、子どもたちが車椅子や白杖歩行の体験学習をしています。このような疑似体験は、新しい視点でまちを見直す、ひとつのきっかけになります。
気軽に出掛けられるサポートや環境が整っていないと、次第に家に閉じこもりがちになってしまいます。また災害時の避難の際にも避難所まで行きつくことができない、あるいは行き着いた避難所でも不便なことが多々ある。ことが予想されます。
実際に市民の方から「洪水警報で一時避難した際、車椅子への対応が不十分で大変心細い思いをした。」という声も寄せられています。
私たちは7つの政策の中に「すべての人の人権が保障されるまち」「支え合う減災のまち」「気軽に出かけておしゃべりができるまち」を掲げています。
人権とはいかなるときでもその人が人間らしい生活を営む権利で、根幹的なものです。日野市では、昨年「日野市障害者差別解消基本方針」 が策定され、現在条例化に向けて検討しています。当事者の方々の声を聞くのはもちろんのこと、どうしたら偏見や差別をなくすることができるのか、自立支援の仕組みをどう整えていけばよいのか、また平時や非常時の移動手段の確保と配慮等、「人権」の観点で幅広い方々と話し合いながらすすめていければと思います。