沖縄のこと、共に考え対話で解決していこう!(9月議会より)
筆頭紹介議員として伴走した請願「沖縄県民投票の結果を大切に受け止め、対話による解決を国に求める意見書を提出することを求める請願」は、付託された企画総務委員会では採択でしたが、最終的には議員全員の採決では残念ながら不採択でした。
今回はご賛同いただけなかった議員の方々とも、今後とも対話を重ねていきたいと思います。以下、最終日の本会議で発言した意見です。(正式な記録は、市議会会議録となります。)
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請願第1-5号「沖縄県民投票の結果を大切に受け止め、対話による解決を求める意見書を国に提出することを求める請願」に採択の立場で、意見を申し述べさせていただきます。
「戦後70年間、沖縄の米軍基地は、事件、事故、環境問題の温床となってきました。私たちの自己決定権や人権が顧みられることはありませんでした。自国民の自由、平等、人権、民主主義も保証できない国が、どうして世界の国々とこうした価値観を共有できると言えるのでしょうか。」
これは4年前、今は亡き翁長前知事が、国連人権理事会で行ったスピーチの一部です。
国連人種差別撤廃委員会は日本政府に対し、沖縄の基地集中は差別問題、人権問題として、勧告を出しています。
このような特殊な状況に置かれている沖縄は、46対1の常に固定的少数者です。
民主主義とは少数派の権利が保証され、みんなで十分に話し合った上で、最後は多数決で決めようというものであって、少数派の人権をないがしろにしてよいということではないはずです。
沖縄の人々はその構造的な差別に対して様々な方法で、最近では県民投票という形で結果を示し、本土の人々にも当事者意識を持ってほしいと呼びかけています。
必要なのは危険な普天間基地の一刻も早い運用停止であり、それを実現できない外交力の欠如を、防衛力の強化という名の下、新基地建設に問題をすり替え、強行しているのが現状だと私は考えます。
外交や防衛については様々なご意見や考え方があることは承知をしております。ただ共通するのは「差別があってよい」と思っている方はいらっしゃらないということです。
「差別を続けるのか、差別をやめる努力をするのか」それが今私たちに問われているのです。
「仕方がない」というあきらめでも、「この道しかない」という思い込みでも、「よくわからない」という思考停止でもなく、沖縄と米国と対等な立場で話し合う「対話」によって新しい解決、外交を切り開いてほしい、それを国に求めて欲しいというのが、請願者が求めていることです。
イデオロギーを超えたところで、対話を重ねて合意を形成していくことでしか、互いを対等な立場で認め合い、尊重し合う多文化共生社会は実現できないと考えます。
まるでいじめを見て見ぬふりをするようではなく、問題の本質と向き合い、根本的な解決をめざし、歩みより分かち合う社会をつくっていく、そのような大人の姿を、子ども達に見せていきたいのだと請願者は訴えています。大切なのは、「沖縄に心を寄せる」だけではなく、差別の解決に向けてともに歩みだそうということです。
対話の大切さを教育の真ん中においている日野市、SDGs未来都市に選ばれた日野市、そして人権尊重を市政の真ん中におこうとしている日野市、自分たちのまちの市議会から、国に対してこの意見書を提出してほしいという願いを、どうか全議員の方々に大切に受け止めていただきたい、本請願に賛成していただくことを求め、以上意見とさせていただきます。
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請願に取り組んだ「対話による解決を求める日野市民の会」のFBページはこちら