誰もが自分らしく生きられる社会の実現に向けて(おしゃべりカフェ報告)
毎議会後に開催しているおしゃべりカフェ。3月議会後は中止、今回は大部屋での開催を予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大の状況から、オンライン会議システムzoomでの開催へ急遽移行しました。はじめての試みで不慣れな点が多々ありましたが、ご参加くださった方々のおかげで、よいひと時となりました。
私から6月議会の一般質問をダイジェストでお届けした後は、6月議会に「日野市におけるパートナーシップ制度導入の請願」を出された市丸愛佳さんのお話を伺いました。
LGBTQとは何か、同性婚やパートナーシップ制度の導入状況、日野市の取り組みの良い点など、スライドを共有しながらわかりやすく話してくださいました。
「最近よく多様性と言われるが、もともと人は多様で性もグラデーション、急にLGBTQが増えてきたわけでもない。勝手に枠をつくって、その枠に当てはめようとしているだけ」「する・しない・誰とするのも含めて結婚の自由をすべての人に」「自分の意思で選ぶことのできる自由が平等に保障されていること、それが人権なのではないか。」と市丸さん。枠ができることで排除が生まれます。何のための、誰のための「枠」なのかが論点となります。
後半のトークシェアでは、参加者から積極的に発言がありました。オランダに暮らした体験のある方からは「オランダでは同性婚が認められたときに特に騒がれなかった。何故なら結婚していてもいなくても、パートナーとしてすでに認められていたから。制度だけできてもだめで、それを受け入れる土壌がなければ。」といったご意見や、「パートナーシップ条例はある意味わかりやすいが、それ以外の選択肢もあるのではないか」といった投げかけもあり、パートナーシップ制度を考えることは、結婚とは何か、自由とは何か、人権とは何かという根幹的な問いにつながると改めて感じました。
カムアウト(LGBTQであることを告白)する前も後もその人自身は何も変わらない、受け止める土壌のためには「知ること」つまり教育が大切です。日常生活において、ひとつづつ概念や枠を払っていく、自身に問いかけていく積み重ねが大切ではないかと市丸さんは締めくくりました。
それこそが、日野ネット企画「ジェンダーかるた」につながる!と私からは作品募集を呼びかけました。日々感じる「魚の小骨」のような違和感を共有することが、「パートナーシップ制度」についても、一部の人のためではない私たちの問題として、共に考えていくきっかけにもなればと思います。
今回の「おしゃべりカフェ」の開催方法は悩んだ末のもので、オンラインなら遠慮するという方も、オンラインだから参加できたという方も、両方いらっしゃいました。今後については、どういうスタイルがよいのか、また皆さんと一緒に考えていきたいと思います。お声をお寄せください。
(参加者計 14名)