災害時の性被害をなくしていくために~1月のフラワー遊説より~
性暴力根絶を目指し続けているフラワー遊説、2024年は新宿駅西口でスタートしました。(1月11日)
元旦に発生した能登半島地震から10日。過酷な避難所の様子に、これだけ多様な災害が頻発する日本で、なぜ状況は改善しないのだろうかともどかしさを感じます。現場も本当に大変だと思いますが、過酷な状況にある方が一刻も早く、2次避難所への移動、また広域避難をすすめていただき、まずは安心できる環境で、ゆっくりと休んでいただけることを、心から願います。
被災地に思いを馳せながら、避難所運営におけるジェンダーの視点の重要性を中心に話をしました。
数年前、避難所マニュアルに「スフィア基準」を求める質問しました。被災者は我慢を強いられるのではなく、人として尊厳ある生活を営む権利を保障されなくてはならないという理念であり、そのための国際的な基準です。避難所等における性暴力を未然にふせぐ仕組みにもつながります。全国どこでもスフィア基準に基づいた同等の支援が受けられるよう、国が財政措置すべきです。
まもなく、阪神淡路大震災から29年。阪神淡路大震災の際に、性被害を受けた証言はあったといいます。しかし声をあげにくい状況下、それが社会的に大きな問題にならなかったどころか、逆にデマ扱いされてしまった。こういったことを繰り返してはならないと、東日本大震災の際には女性支援団体等による調査が行われ、災害時の性暴力の実態が明らかになったという経緯があります。
非常事態は、平時から声をあげにくい人、立場の弱い人が、ますます弱い立場に追い込まれてしまいます。だからこそ平時から、あらゆる立場の人への理解をお互いにすすめておくことが大切です。
トイレの配置、生理ケア、入浴、着替え、洗濯物、授乳環境などへの配慮も、女性の特権とか、わがままとか、贅沢とか、そういったことではないのです。そのためにも避難所運営・防災計画に女性の視点を、そして女性リーダーの存在と相談窓口が欠かせません。
私たちも、引き続き、より一層取り組んでいきます。
【関連サイト】
※日本看護協会出版会が公開した震災関連書籍はこちら
(公開期間は2024年3月31日まで)
https://www.jnapc.co.jp/news/detail/300
※災害時の心のメンテナンスならびに性暴力撲滅に向けた取り組みはこちら
https://shiawasenamida.org/_noto240101/
※「求められる防災のジェンダー平等」の記事はこちら
https://news.yahoo.co.jp/…/66b6d0559045599f4f26a351d4fc…