「虎に翼」と共同親権(5月のフラワー遊説より)
毎月恒例のフラワー遊説、今月は国立駅前で行いました。(5月10日)。
開会中の国会では様々な重要法案が審議されていますが、共同親権をめぐる民法改正はその一つです。衆議院本会議で可決し、現在参議院で審議中です。
仲間が話題の朝ドラ「虎に翼」のエピソードを交えながら、熱く語りました。
「虎に翼」は昭和初期、法曹の世界に飛び込んだ女性たちの物語です。当時女性の地位はまだまだ低く(今もジェンダーギャップ指数は低いですが)、様々な壁にぶちあたりながら道を切り開いていく様が描かれています。
その中のエピソードにDV夫との離婚をめぐる裁判や親権をめぐる問題もあり、現在懸念の声が多くあがっている共同親権の問題と重なると感じた方も多いと思います。私もその一人です。主人公の寅子をはじめ、当時の女性たちが声をあげ、行動してきたことと今は地続きだと胸が熱くなります。
ドラマでは法律は武器か盾かという深い議論もあり、ハッとさせられます。ただこの共同親権導入をめぐる法改正に引きつけて考えてみると、武器や盾にするのは親であり、子どもがその狭間に置き去りにしまわないか、子どもの人権、子どもにとって最善の有益となることが担保される仕組みになっているのか、そこが最も大切なポイントだと考えます。しかしながら現状では、様々な懸念に応える制度設計が不十分だと感じます。
フラワー遊説は性犯罪の刑法のあり方を問い、フラワーデモに連帯して始めました。被害者や支援団体が粘り強く声をあげてきたからこそ、改正に結び付いたもので、悔しい思いと厳しい闘いの積み重ねによるものです。
普段はあまり法律のことなど考えないのが現実かと思いますが、それは見えない血管のように私たちの日常にはりめぐらされ、無意識のうちに人々の考え方や価値観に影響を与えていると考えます。
親権とは何か、子どもの最善の利益とは何か、今こそ議論を尽くし、未来につなげていかねばならないと思います。
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※東京・生活者ネットワークが発したステートメントです。ぜひご一読ください。