自然の力を最大限に活かし、グリーンインフラと脱炭素をすすめよ(9月議会一般質問②)

インフラとは、インフラストラクチャ(土台や基礎構造)の略で、電気、ガス、水道、公共交通、学校や病院や通信機関など、生活の基盤となるもののことです。
では「グリーンインフラ」とは何でしょう。ひと言で言えば、防災や気候変動対策等に自然の力を最大限活かしていく取り組みと言えます。国土交通省では「自然環境が有する多様な機能を積極的に活用して、地域の魅力・居住環境の向上や防災・減災等の多様な効果を得ようとするもの」とグリーンインフラを位置付けています。
グリーンインフラが地域の課題解決にもつながる、そんな視点をもって今こそ取り組んでほしいと質問・提案しました。

国交省資料「グリーンインフラの事例」より

データセンターにもグリーンインフラを
市内にデータセンターの建設計画があります。データセンターというのは、現代社会に欠かせないデジタルインフラと言われ、特に首都圏で建設が急拡大しています。機能の性質上、桁違いに大量の電力使用やそれに伴うCO2排出、排熱等が見込まれ、脱炭素を目指す気候変動対策に逆行すると、強い懸念があります。
これまで再開発や地域活性化はグレーインフラとして、グリーンインフラと対立する構図となりがちでしたが、これからはいかに融合していくかが問われます。そのためには、まずグリーンインフラの機能と価値を理解し、全体の中に仕組みとして取り入れていかねばなりません。
データセンターの建設は、何も対策をしなければ、市をあげて目指すカーボンニュートラル達成は困難となります。使用する電力は再生可能エネルギー100%とすること、建物の断化排熱の再利用化、また敷地内の緑化に加え、建物の壁面緑化を事業者に求めることなど提案しました。
話し合いはこれからです。市には最善策に向け、事業者と市民の間で調整に力を尽くすことを求めました。

地域でお金がまわる循環型経済を
再生可能エネルギーを地域で生みだし、買い上げてもらう仕組みがつくれないものでしょうか。ドイツのシュタットベルケ(公共事業等を担う公社)のように、日野市で再エネ事業を担うことができれば、地域循環型経済がまわります。
大胆な提案であることは承知のうえですが、市長からは「電力の効率的な利用やグリーンインフラ、できることならエリア的に、小さな実験を市内に拡大していくようなことができれば」といった言葉もありました。なんでも「できたらいいな」からはじまりますよね!
地域活性化も脱炭素も、同時に実現する持続可能な日野市を目指し、皆さんとともに学びと対話を深めていきたいと思います。


★一般質問の
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【関連報告】
グリーンインフラの魅力と効果を知ろう! | 白井なおこ (seikatsusha.me)