地域と共生するデータセンターを(12月議会一般質問②)

現在、市内2ケ所でデータセンター(DC)建設が予定されていますが、大量の電力を使用することから、様々な環境影響が懸念されています。
昨年、環境への影響を少なくするよう、国へヒアリングと要請活動を行なっています。(詳細はこちら

昨年の第3回定例会でグリーンインフラの質問をした際には、DCといういわばグレーインフラそれ自体は時代に必須のものとしても、いかに環境負荷を減らせるか、グリーンインフラとの共生を求めてきました。(詳細はこちら
それから1年の間に、まちづくり条例に基づき調整会も開催されましたが、今もなお、事業者から具体的なデータや対応は示されていません。それが市民の不安と不満につながっているのが現状と受け止めています。
11月はじめに、千葉県の白井(しろい)市と柏市を訪れ、DC近隣住民の方々にお話を伺いました。

集合住宅の目の前に建設中のDC(白井市)

すでに稼働しているDC(柏市)

お話から事業者の対応、事業者の言いなりの市の対応に対し、強い失望と怒りを感じました。とても残念なことです。
日野市はこれからです。「自分たちの声が届いた」と住民の方々に受け入れてもらえる地域共生型DCとすべく、質問・提案しました。主な質問と答弁は下記の通りです。

質問 まちづくり部長 環境共生部長
グリーンインフラについて 「公園」・「緑地」が新たに整備される その上で可能な限りの環境
配慮を
景観(高さについて) 「事業性とのバランスの中で再検討する」「検討結果が出る時期を示す」「パース図を提示する」こと等指導している 今後の日野市環境審議会の
議論も踏まえ、地域により
馴染むような景観となるよ
う要請していく
再エネ100
排熱利用について
環境審議会の議論を踏ま
え、業者と協議を進める
事業者・住民・市の三者協
議の場
調整会以外に市が参加する
規定はない
環境審議会に事業者を呼ぶ
ことは可能か?➡施行規則
上可能

一般質問の後、市は事業者から提出された開発事業申請書と指導書に対する見解書を受理していることがわかりました。1月29日まで都市計画課で縦覧していますので、ご関心ある方はぜひお立ち寄りください。

12月24日に開催された環境審議会では、データに基づいた審議を行いたいので早急な開示を、また事業者に自主的な環境アセスメント(環境影響評価)を求めていく、それを協定書に盛り込んでいく方向性で議論が展開されていました。今後は審議会に専門家も参加する予定、かつ関係者として事業者の参加も呼びかけることも確認しましたので、更なる充実した審議に期待します。

DCという新たな事業分野に対応していくためには、体制もアップデートが必要です。市民の直接請求により環境基本条例が制定された日野市としてのプライドをかけて、DC対応についても先駆的な取り組み事例を全国に示せるよう、これからも取り組んでいきます。

★動画はこちらからご覧いただけます。

【関連報告】
データセンターって何?(おしゃべりカフェ報告) | 白井なおこ

【関連サイト】
質問で紹介した地方共生型高効率データセンターモデル