2025年を振り返って
毎年、年末に私なりに振り返りをし、感じたことをお伝えしています。昨年のを読むと「一年が過ぎるのが早くなった」と書いていますが、今年は昨年にも増してそう感じます。2期8年というくくりでみても、議会が終わると次の議会、常に準備と報告と奔走してきましたが、特に今年は議会改革の一環で、決算審議が初の全議員参加で行われ、会期も延長されました。まだ試行錯誤の過程ではありますが、変えていこうという一歩を議会として踏み出せた意義は大きいと感じています。
4月には、市長選がありました。日野ネットとして、特定の候補者の応援はしませんでした。市長が変わってもこれまで同様問うべきことを問い、市政がより良い方向に向かうよう、議案のひとつひとつに真摯に向き合い、掲げる政策実現にむけ取り組んでいきます。
今年は戦後80年という節目の年でもありました。1月には元イスラエル軍兵士ダニー・ネフセタイさんのお話を、10月にはガザについての本を出版された高橋真樹さんのお話を伺い、11月には地域にお住いの歴史学者の方をお招きしたお話会を開催しました。
根底につながるのは、情報に翻弄されず、自分で調べ考え続け、おかしいと感じることには声をあげることだと思います。7月の参院選では、政党党首の差別的な発言に対し、仲間とともに抗議の意思を示しました。
今年の流行語大賞は、日本初の女性首相となった高市首相の「働いて働いて働いて…」でした。私自身はこの発言を聞いたとき、過労死された方のご遺族の心情に思いを馳せました。ですので、物議をかもした発言を大賞とすることに、強い違和感があります。
経済性、効率性や利便性を追求する社会の中で、私たちは一体どこへ向かおうとしているのか。朝の連続ドラマの主題歌「日に日に世界が悪くなる~」ではありませんが、一度立ち止まって考える必要があるように思います。しかし、それが容易でないことも承知しています。だからこそ、政策実現を通して、人が人として生活していく上で大切にしていくべきことに重きをおいて取り組んでいます。
ケアラー支援の質問の中で「自利利他」という言葉を取り上げました。健康課が主催した「ケアする人を支える」セミナーで、講師の僧侶の方より教わった自分と他者の幸福を同時に追求する考え方です。生活者ネットのスローガン「支えあい分かち合う地域共生社会へ」につながると深く共感しました。私の流行語大賞とします。
皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。

