6月議会報告~日野から広めよう、命と性の教育を!~

セクハラや性被害、貧困や虐待の連鎖のきっかけともなる若年層の妊娠、性感染症や過剰な性の広告など、性に関する問題は後をたちません。
そのような状況下、3月に足立区の中学校で行われた性教育に対し、学習指導要領を超えた内容に問題があるとして都議が取り上げ、東京都教育委員会が学校に指導するといった一件がありました。今議会では、今こそ性教育を見つめなおそうという視点で、性差別、性被害をふまえ、性教育について質問をいたしました。

日野・生活者ネットワークは政策に「自分も他人も大切にできるよう、幼少期から年齢に応じた命と性の教育をすすめます」をかかげています。そのためにも、国際的水準に準じた科学的な知識、関係性や多様性も含む「包括的性教育」が今、本当に必要だと考えています。質問を通して要望した主な点は下記の通りです。

  • セクハラに気が付いた被害者周辺の人たちが声をあげ、それを受け止める相談体制の整備
  • 行政の政策決定過程における女性参画の推進
  • 犯罪の未然防止のために、警察との連携強化、保護者への周知徹底
  • 身体の仕組みや、命の誕生がわかる絵本の園や学校、図書館への配備
  • 教育に多様性を含むジェンダー平等の視点を
  • 外部の専門家や諸団体との連携
  • 子ども達への性に関する実態調査、相談体制の充実
  • メディア・リテラシー教育の充実

都議会生活者ネットワークは他会派との連名で、性の学習について「学校現場の教育を尊重することを求める申し入れ」を東京都教育長に提出しています。政治的な介入により結果的に教育現場を委縮させ、子ども達から貴重な学習の機会を奪うようなことがあってはなりません。

市民から同様の声があがり、今月下旬には性教育をテーマとした学習会も予定されています。またインターネット上では包括的性教育の推進を求める署名運動も起きています。これらの背景には「学校できちんと性について教えてほしい」といった保護者の願いがあります。

現場の教師や保護者の声を聞きながら、日野市の子どもたちにはどのような教育が必要かを皆で考え、日野から「命と性の教育」を広めていきたいと思います。

※動画はこちらからご覧いただけます。

子どもに性を伝えることができる絵本を紹介しました(「わたしのはなし」「ぼくのはなし」)