日野市が目指すインクルーシブ教育とは(3月議会一般質問)
4月から日野市障害者差別解消推進条例が施行されます。障害のあるなしにかかわらず、誰もが互いに人格と個性を尊重し合う共生社会「ともに生きるまち 日野」の実現には、未来を創る教育こそ、その要になると考えます。特別支援教育が進んでいるといわれる日野市が目指す、インクルーシブ教育の方向性を問います。
学校等における合理的配慮について
障害を理由とした差別が保育や教育の現場にないか、条例を機に再度見つめ直す必要があると考えます。今後はさらに誰もがアクセスしやすい環境整備や工夫、ロールプレイなどを取り入れた教員研修の充実等を求めました。また、たんの吸引など医療的ケアを必要とする子どもについては、受け入れガイドラインの作成を提案しました。
ひとりひとりに必要なアプローチを
第5次日野市特別支援教育推進計画も4月から実施されます。新たに生じる課題に向き合あい、寄せられた市民の声を取り入れた内容であると評価をいたします。
例えば、特別支援教室(ステップ教室)入室のための検査を受けるまでの待ち期間が長いことが課題でしたが、大幅な見直しを行い、すぐに対応できる体制を整えたと答弁がありました。
併せて、支援を必要とする子どもに寄り添うサポーター制度など、まずはモデル校からでも取り入れることを要望しました。
次年度入学児対象に行う就学時健康診断では、事前に「就学支援シート」を配布するなど、保護者が安心して相談できる案内の工夫などを求めました。
インクルーシブ教育ってなに?
東京インクルーシブ教育プロジェクトを立ち上げた海老原宏美さんは、24時間の介護を必要とされますが、地域の学校に通われた方です。誰もが分け隔てなく地域の学校で学ぶべきで、障害者だけが特別なのではなく、必要なのは、すべての子の個別ニーズに寄り添う個別支援だといいます。社会が、地域の学校が大きく変容していくことが求められます。
教育委員会からは、現在取り組んでいる教育構想を実践していくことで、インクルーシブ教育を実現していくとの見解が示されました。しかし、まだ理念と現実のギャップに陥っている子どもがいるのが現状だと感じます。
市長からは、行政として市長として何ができるか、足元から、考え取り組んでいきたいといった答弁がありました。
学校や社会のあり方そのものを問う非常に奥深い議論であるからこそ、これからも皆さんとともに、問い続け考え続けていきたいと思います。
※一般質問の動画はこちらからご覧いただけます。