12月議会一般質問「ケアラー支援条例の制定を」「高幡エリアに子育てひろばを!」

12月議会では「ケアラー支援条例」と「子育てひろば」を取り上げました。

1.「ケアラー支援条例」の制定を!

2021年の流行語大賞にもノミネートされた「ヤングケアラー」平成30年第3回定例会で質問した当時はまだあまり知られておりませんでしたが、大人なみに家族の介護などを担う子ども達のことです。学業や就職等その後の人生にも大きな影響を及ぼすと課題が認識され、国の実態調査や支援策がすすみつつあります。

ヤングケアラーはケアラーのひとつの姿です。多世代の多様な「ケアラー」を見える化し、ケアラーを支える仕組みの必要性について質問、横断的に取り組むためにも根拠となる条例の制定を求めました。

ケアラーって?

ケアラーとは一般社団法人日本ケアラー連盟では「こころやからだに不調のある人の「介護」「看病」「療育」「世話」「気づかい」などケアの必要な家族や近親者、友人、知人などを無償でケアする人」と定義しています。連盟が作成したリーフレットより、ケアラーの一例を紹介します。

・障がいのある子どもの子育て・障がいのある人の介護をしている
・健康不安を抱えながら、高齢者が高齢者をケアしている
・遠くにひとりで住む高齢の親が心配で頻繁に通っている
・目を離せない家族の見守りなどのケアをしている
・仕事と病気の子どもの看病でほかに何もできない
・仕事を辞めて、ひとりで親の介護をしている
・アルコール・薬物依存やひきこもりなどの家族をケアしている
・障がいや病気の家族の世話や介護をいつも気にかけている

ケアラーには下記のような特徴があるといいます。

①それが当然であると本人や周囲もそう思い込んでいる。
②本人が自身の心身の状態等の問題に気がついていない
③困りごとが整理できず、誰に何を相談していいかわからない
④今後の暮らしや人生に見通しが持てない

ケアラー支援の充実のために

ケアラーは何を求めているのかを把握するには、実態調査が必要です。またケアラー手帳等の配布を通して、まずはケアラーが自身の状態に気がつき、支援の対象であることを知ることが第一歩となります。

日野市では、「在宅療養体制構築のための基本方針」「障害福祉計画」「高齢者福祉総合計画」及び「男女平等行動計画」において、介護者の負担軽減を目的とするレスパイト(=休息)制度など介護家族支援が盛り込まれているものの、記述が弱いと感じます。また「地域福祉計画」には記載もありません。

市では現在、まずはヤングケアラーへの取り組みを横断的な体制ですすめようとしています。それは一歩前進ですが、各課の行政計画に横串を刺し、支援策を充実していくためにも「ケアラー支援」という視点が必要です。その根拠法としての「ケアラー支援条例」の制定を求めました。

市長は広報ひの2021年6月号にも「ケアラー支援は急務」というタイトルでエッセイも書かれており、その必要性を十分に理解されています。最終的な目標は条例になるだろうという見解も示されました。

これから誰もがケアする、される時代です。介護保険ができて20年ですが、介護の社会化は道半ばです。ケアラーが自身を追い込むことなく、自分らしい人生を送れるよう「ケアラー支援条例」制定を目指して、取り組んでいきます。

 

2.高幡エリアに子育てひろばをつくろう!

高幡不動駅周辺には小さな子どもと歩いて行ける室内遊び場がありません。これまでも子育て世代の市民からは多くの要望をいただいています。

市役所の隣に子ども包括支援センターができれば、高幡の子ども家庭支援センターの本部機能は移転します。その後は子育てひろばを設置し、気軽に相談できる体制を整えることで、より一層きめ細かい網の目のような子育て支援を拡充できます。それこそが子ども包括支援センター設置の理念の具現化につながります。

市長からは、高幡エリアに子育てひろばの必要性は認識している、高幡の子ども家庭支援センターは有力な候補地である旨、前向きな答弁を得ることができました。

すべての親子に開かれたインクルーシブな子育てひろばの実現に向け、取り組んでいきます。

 

 

※一般質問の動画はこちらからご覧いただけます。