新可燃ごみ処理施設の試運転が始まるにあたって(12月議会請願)

「新可燃ごみ処理施設の試運転及び本格稼働に反対する請願」は付託された環境まちづくり委員会でも、最終日の本会議でも賛成少数の不採択でした。
新可燃ごみ処理施設に関しては、搬入経路を含めこれまで紆余曲折ありましたが、ここを新たなスタート地点とし、市と市民が一体となってごみの減量に努めていくためにも、様々なご意見を受け止め、包括し、力に変えていく日野市であってほしいと願います。以下が最終日に述べた意見です。

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「新可燃ごみ処理施設の試運転及び本格稼働に反対する請願」に不採択の立場で意見を申し述べさせていただきます。理由は、請願項目③に「①②がはっきりしない中では新可燃ごみ処理施設を稼働しないよう市議会として決定して下さい。」とありますが、それには賛同しかねるからです。
しかしながら請願項目①この間の「クリーンセンター連絡協議会」 「運営基準検討委員会」での説明、意見を含めた内容について地元住民を含めた市民説明会の開催 ②地元自治会、公募市民、有識者等による組織の立ち上げについては、これからいよいよ施設が稼働し、市民が一体となって第二次ごみ改革を進めていくうえで、必要ではないかと考えます。

市はこれまでも度重なる説明会を開催し、時には戸別訪問し、話し合いを進めこられたことは承知をいたしております。しかし今回「こういう説明会を開いてほしい」という声を届けるために、懸命に取り組んでこられた市民の方々の思いを、どうか受け止めていただきたいと思うのです。

請願項目②では組織の立ち上げを要望されています。ごみに関しては、すでに様々な審議会や連絡会等がありますが、30年後を見据え、継続的なメンバーで、横ぐしを指す組織の必要性を感じます。どのような形がよいのかは、各委員の方々や、地元住民の方々のご意見を踏まえていただければと思います。
請願者は10年もの歳月をかけて合意形成をはかったふじみ衛生組合例をだされています。今回はこのような流れにはなりませんでしたが、次に活かし、他市のお手本となるような事例をこれからつくっていくことは可能ですし、そういう日野市であってほしいと願います。先に組織を立ち上げ、そこが主体で説明会を断続的に行っていくという方法もあるかと思います。

実は、私は以前は三市での可燃ごみ共同処理施設の建設に反対でした。10年以上他県で暮らしており、日野市に戻った時は、当時の馬場市長の後継者をめぐる市長選でした。3.11後、色々と思うところがあり、国の政治と未来を変えていくには、自分のまちで起きていることに関心をもたなくてはという思いを抱いておりましたので、「市長の独断で広域化を決めた」という話をきいて、本当にひどいと思ったからです。
しかしその後、地元の方々が苦渋の決断で反対の旗を下ろしていく状況下、様々な角度からの見方や考え方、情報をふまえて、決定プロセスには納得はいかないけれど、今はこれで進めていくしかないと考えるようになりました。それに対しては、厳しいお言葉をいただいたり、手渡したニュースを突き返されたこともありました。

相手の方のお気持ちもわかるだけに、辛い経験でした。しかし、完璧な正解というものがどこかに存在するわけではなく、正解に近づけていくしかない、そのためにも、全市民の方からご理解いただくのは難しいかもしれませんが、少しでもご理解いただけるよう、さらに一歩、建設的対話を深めることで、「将来的には脱焼却を目指し、ごみを究極まで減らしていく」というより大きな目標に向かって、ともに歩んでいけるのではと思います。

以上の理由から、市には請願項目①②については検討していただくことを求め、意見といたします。