第4次日野市男女平等行動計画への要望書を提出しました!
日野市男女平等基本条例に基づき、あらゆる分野での男女共同参画を総合的かつ計画的に推進するための具体的な計画「第4次日野市男女平等行動計画(素案)」が公表され、パブリックコメントが実施されました。日野・生活者ネットワークからは、要望書を提出しました。(1月12日 緊急事態宣言中にてメールで提出)私たちの考えは、添付した要望書に記載のとおりです。
ここでは、その翌日に参加したオンライン講座(フェミニスト議員連盟主催)の内容の一部を踏まえ、要望書の中にもある性教育について書きます。
国がすすめようとしている性教育
講座では、文科省の方から、学校における性に関する指導についてと、新しくはじまる「生命(いのち)の安全教育」について説明がありました。
そこで「なぜ、学習指導要領では妊娠の過程(つまり性交)を取り扱わないのか」―いわゆる歯止め規定—について質問すると「学習指導要領にないことを教えていけないわけではないが、集団で一律ではなく、状況に応じて個別に指導する。議論を踏まえ、段階的に変えていく。課題は次につなげたい。」とのことでした。
しかし、そもそも「生命(いのち)の安全教育」が始まるのは、子どもを性暴力の加害者、被害者、傍観者にしないためです。それは一歩前進と受け止めますが、昨今の子ども達をとりまく環境、また世界的標準から見て、日本の性教育は著しく遅れていると言わざるを得ません。
一方で、現在の刑法で性交同意年齢は13歳です。性交が何かもわからないものに、どうして同意できるというのでしょうか。私たちは、同意年齢の引き上げについても求めています。
要望書では、「学習指導要領に基づき」という言葉を入れることに対し、疑問を提示しています。
人権を基盤とした包括的性教育
引き続いて、埼玉教育大学の田代美江子さんより、人権を基盤とした包括的性教育について講座がありました。その中で「子ども達の性交が適切ではないことが、性交を教えないことに結び付くのはなぜ?」という疑問があり、もっともだと感じました。
大切なのは、授業で生徒同士が性について科学的に当然のこととして語り合い、主体的に考えることです。人権が核にあり、健康と幸福、尊厳を実現し、生涯を通じて自身の権利を守ることを理解し、それを励ますことが、この包括的性教育の目的です。それこそが教育であり、学校が行っているのは教育ではなく「指導」であると田中さんは指摘します。それでもこの「生命(いのち)の安全教育」が「新しい性教育」になることに、期待を寄せられていました。
私たちが求めているのは、まさにこのような教育です。ぜひ全国の教員の方々にも聞いていただきたいと思いました。文科省の方がこういった場に参加され、この講座も聞いていらしたことは、希望に感じています。
様々な資料をひろげながら、日野ネットの仲間とオンラインで話し合い、取り組んだ要望書です。少しでも反映されることに期待を寄せますが、反映されずとも、これからも求め続け活動してまいります。
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