男女平等社会の実現に向けて、日野市議会から発信!(3月議会意見書)
「女性差別撤廃条約選択議定書の批准」に向け環境整備を整えるよう国に求める意見書に取り組み、全議員の賛同を得て、提出することができました。
●そもそも女性差別撤廃条約って?
1979年に国連総会で採択された条約で、正式名称は「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」です。
あれ、女性でなくて女子なの?と気づかれた方もいらっしゃるかもしれません。要はwomenをどう訳するかですが、条約締結時に「女子」と訳されたためで、当時は「婦人」と訳するのはいかがなものかという議論の末だったとも聞いています。(外務省担当者談)。
中心理念は「固定化された性別役割分業の変革」で、法律上の平等だけではなく社会慣習のような事実上の平等、誰もが性別にとらわれず「自分らしく生きられる社会」を目指すものです。
日本は1985年に批准しました。条約全文はこちら(外務省HP)をご参照ください。
●選択議定書って?
女性差別撤廃条約の実効性を高めるための付属文書です。日本は条約に批准していながら、この選択議定書には批准していない、数少ない国のひとつです。つまり「法律は作るが守らない」状態に等しいと言われています。批准すると、個人通報制度や調査制度が利用でき、司法判断に条約の精神が活かされることになります。
具体的には女性差別撤廃条約実現アクションのリーフレットにわかりやすく記載されていますので、ご参照ください。
●なぜ日本は批准しないの?
第5次男女共同参画基本計画においても「女子差別撤廃条約の選択議定書については、諸課題の整理を含め、早期締結について真剣な検討を進める。」(第11分野)とあります。
しかしこれまで外務省は20年間に数十回も研究会を重ねながら、国内の司法制度や立法政策との関連、あるいは実施にあたっての体制に課題があるとして、批准を見送っています。
意見書ではそれらの課題を早急に解決し、批准に向けた環境整備を強く求めています。
男女格差を示すジェンダーギャップ指数、日本は153ケ国中121位というランキングから脱却するためにも、選択議定書の批准が必要です。
国内の「これ、おかしくない?」という男女格差を世界に問うことができます。女性の権利を国際基準に!
今後の日本政府の動向に、共に注視していきましょう!
日野市議会から提出した意見書はこちらからご覧いただけます。