ワクチンよりも定期検診!子宮頸がんを予防するために

いまワクチンと言えば、新型コロナウイルスワクチンに話題が集中していますが、私は保護者の方より子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)接種についてのご相談を受けました。3月議会の予算審議の質問につないだところ、その中継をご覧になっていた方が、一冊の本を送ってきてくださいました。本のタイトルは「HPVワクチンは必要ありません」この内容について皆さんとともに理解を深めたいと、著者のはたともこさんを講師に、オンライン学習会を開催しました。
(4月30日・参加者29名)

はたさんのデータに基づく説明を聞くと、子宮頸がんを予防するためには、HPV検査と細胞診の定期検診こそが重要であり、ワクチンは必要だと判断した人のみが接種すればよいということがよく理解できました。なおこ目線で、ポイントを絞りお伝えします。

 

1.HPVワクチンの危険性と有効性は?

子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することが主な要因

HPV感染の約0.15%が子宮頸がんを発症する

HPVの型は100以上あり、子宮頸がんの原因となるハイリスクHPV型はその一部である

HPVワクチンの有効可能性(※)は約0.01%と非常に低い
※日本人一般女性がワクチン対象の型の子宮頸がんになる確率

一方で、HPVワクチンの重篤な副反応疑い(※)発生頻度は約0.05%である
※記憶喪失、計算障害、不随意運動(身体が勝手に動いてしまうこと)、歩行困難、持続的な疼痛等の多岐に渡る重層的な症状が報告されている。

ワクチンのリスク(危険性)0.05%>ワクチンのベネフィット(有効性)0.01%

 

2.HPVワクチンは全員打った方がいいの?

子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することが主な要因

HPV感染症は性感染症(性的接触によって感染する病気)である

性感染症を含む性教育こそが必要

知識を得たうえで、性交渉を開始するにあたり、必要と判断した人のみが本人の自己決定に基づき、接種すればよい

全員が性感染症予防であるHPVワクチンを接種する必要性はない、任意接種とすべきである

 

3.どうしたら子宮頸がんは予防できるの?

子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することが主な要因

細胞診(※)とHPV検査(※)の併用で、HPV感染と前がん病変(がん化する前の状態)の有無を判定でき、見逃しがない
※細胞診はブラシなどで採取した細胞を顕微鏡で見る検査、HPV検査は同検体で行うDNA検査

HPVワクチンを打っても、有効性、予防効果の持続の観点から定期検診は不可欠

打っても打たなくても検診は必要、必要なのはワクチンでなく定期検診

★まとめ:HPV感染しても子宮頸がんとなるのはごくわずか、ワクチンもすべてのHPV型に対応しているわけではない。重篤な副反応のリスクはワクチンの有効性の約5倍である。リスクとベネフィットを比較すると、ワクチンは必要と判断した人が自己決定に基づき任意接種すればよい。必要と判断するにも、HPV感染は性感染症であることが理解できる性教育が不可欠である。子宮頸がんを予防するには、細胞診とHPV検査を併用した定期検診を受け、適切な治療を受けること。

 

4.これから進めていくべきことは?

女性の皆さん、直近で子宮頸がんの検診を受けたのはいつですか?お恥ずかしながら、私は思い出せません。
現在は20歳以降、2年に1回、細胞診が公費負担で受けられます。しかし子宮頸がんの検診率は低く、日野市でも13.5%(令和元年度)です。なぜ、低いのでしょうか。ひとつには男性医師による検診に抵抗があるからではないかと言われています。
それならば、国や自治体が力をいれるべきは検診率を向上させるための努力です。検診の大切さを伝えていくことは無論、検診車を回す、あるいは海外のように訓練された女性の助産師や看護師による検診体制を整えていくことなど、できることはたくさんあります。
まずは何がハードルになっているのかを検討すべきと思います。
はたさんは、検体自己採種によるHPV検査(郵送可)との併用を勧めています。実際、細胞診とHPV検査の併用検診を導入した島根県出雲市では、導入6年後に浸潤がんはほぼ撲滅したといいます。

以前、ワクチンの副反応被害に苦しむ被害者が「私は小学校6年生の時にワクチンを打ちましたが、それが何のワクチンだか知りませんでした。知っていたら受けなかったと思います。」と話していたことを忘れることができません。同じ苦しみを味わう人がいないよう、必死で訴えてくれているのです。被害者のほとんどはワクチン接種との因果関係が認められず、救済されていません。なのに国は積極的な勧奨ではないとしながらも、自治体にワクチン接種の案内を要請しています。それはなぜでしょう。はたさんはワクチンビジネスのお話にも言及されました。

参加者からは、「今まで疑問に思っていた点と点が線につながった。」「孫に検診を受けさせる。」「今日学んだことは全ての女性に伝えたい。」といった感想が寄せられました。
目的は子宮頸がんを予防することです。ワクチンを打たなくても予防できる方法があることを理解した上で、自己選択できる年齢になってからで希望する人が打てばよいこと、その選択ができるような性教育の充実していくこと、これから皆さんとともに広めていきたいと思います。

★詳細は是非はたともこさんの本「HPVワクチンは必要ありません」をご参照ください。

※日野・生活者ネットワークのこちらの報告記事もご参照ください。