戦争は、しない。~沖縄復帰50年に寄せて~

5月15日は1972年の沖縄復帰から50年です。しかし、50年たっても依然「沖縄」と「本土」には単なる距離ではない、深い隔たりがあると感じます。皆さんはどのように感じていますか。

私が沖縄のことについて深く考えるようになったきっかけは「新しい提案」という一冊の本でした。米軍基地集中による負担の大きさは、決して「沖縄の問題」ではなく、国民一人ひとりが考え、解消に向けて取り組んでいかねばならない「私たちの問題」なのだ、と遅まきながら気が付いたのです。そして「沖縄県民投票の結果を大切に受け止め、対話による解決を国に求める意見書を提出することを求める請願」に市民の方とともに取り組みました。(その時の記事はこちら)残念ながら、採択はされませんでした。

本日「平和・立憲・人権をつなぐ全国自治体議員会議」主催の講演会がありました。

講師の猿田佐世さん(新外交イニシアティブ代表・弁護士)は「戦争は突然起きるものではない」とし、「戦争しないための対話による外交の重要性」を強調されました。安全保障は軍事ではなく外交こそです。

しかしロシアのウクライナへの軍事侵攻が起きている現状下、「自国を守るため」なら軍事力も必要ではないかという国民的精神論が高まってくることを、猿田さんは懸念しています。そうではなく、こんなときだからこそ、過去の深い反省から生まれた憲法9条を守り抜く、その姿勢を、手本として世界に示していくべきなのです。戦争ははじめたら終わり、はじめてはならないのです。

今週は横田基地での戦闘機訓練で、日野市においても飛行機の爆音が轟きました。(詳細はこちら)私も多くの市民の方より不安のお声を受けました。これについては市長も口頭要請しています。

ある方は「爆音を聞いて、沖縄のことを考えた」と話されました。私も同じです。沖縄で起きていることを我がごととして受け止め、今後の沖縄、そして日本の安全保障のあり方について、皆さんと真剣に議論を深めていきたいと思います。

 

【関連HP】
平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書