みずから守ろう!自助・共助を支える公助を(9月議会一般質問①)

まもなく、2019年台風19号から3年が経ちます。
市は当時の記録と検証を対応概要としてまとめ、報告しています。(こちらをご覧ください。)
これを評価した上で、「その後の取組」についても、わかりやすく市民に伝えていくことを求めました。

手作りハザードマップの一例を手に

●作ろう!手作りハザードマップ

市は現在新しい冊子タイプのハザードマップを策定中です。これまで別々だった洪水と土砂災害を一体化することで、よりリアルに危険度を理解できます。策定過程の市民参画は必須ではないかと指摘し、検討を求めました。
さらにつくった後は、市の職員が各地域を説明にまわるだけではなく、実際に地域の情報を盛り込んだ手作りハザードマップのワークショップを開催することを提案しました。
※紹介した一宮市で取り組んでいる手作りハザードマップ(クリックすると大きくなります)

 

●広めよう!見守りの輪

市はこれから危険区域に住んでいる要介護度や障がいの程度が重い方など優先度の高い方より、個別の避難計画をつくります。すでに支援を要する人の名簿はありますが、名簿の共有(消防署や警察署、自治会など)に同意をした人は、登録者の半数以下であることがわかりました。
日常から地域や民生委員の見守りの輪を広めていくことが、いざというときの支援にもつながります。できるだけ共有の同意をえられるよう、市には丁寧な説明を求めました。

 

●改めて考えよう!

「自助・共助・公助」言い古された言葉のようですが、これは災害時だけではなく、日常でも常に問われるものです。お互いにすれ違いがありませんか。
市の考え方を市長に求めると、大きな「公助」の中に「自助」「共助」も含まれるという捉え方を示され、共感しました。ぜひ、それを具現化してほしいと願います。

行政(特に国)が「自助」というとき、何となく突き放されたように感じることがあるかと思います。しかし「自助」とは本来一人ひとりが身につけるべき生き抜く力ではないでしょうか。自助力を高めることは、共助力を高めることにもつながります。そして行政との信頼関係も必要ですね。

 

●ようやく実現へ!雨水タンク設置補助制度!

これまで日野ネットが何度も提案しては却下されてきた「雨水タンク」設置補助制度の創設にはじめて「検討する」という答弁を得ることができました。市も昨今の流域治水の考え方から、「貯める」取り組みに着手せざるを得なかったようです。加えて大雨の時はお風呂や洗濯など排水を控えることも、家庭でできる治水対策として呼びかけを提案しました。

一人一人が意識を変え、自分にできることに取り組むことは、気候危機対策にも通じます。
これからも皆さんとともに知恵を分かち合って、いざというときの判断力と行動力を培えるような、日野市らしい「自助・共助・公助」のネットワークをつくっていきます。

★動画はこちらからご覧いただけます。

【関連サイト】

みずから守るプログラム
※手作りハザードマップのワークショップの参考にしました。

広報ひの2022年7月号
※地域防災計画の修正点が掲載され、個別避難計画の案内もあります。

日野市地域防災計画

日野市の避難行動要支援者対策事業について

個別避難計画について内閣府の資料より

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