セクシャル・ハラスメントが繰り返されないために(3月議会一般質問②)

最近、他市で活動する仲間の議員が、年長の男性議員から長年受けてきた女性蔑視発言に対し、声をあげました。また日野市立病院では、2月に職員がセクシャル・ハラスメント(セクハラ)行為で懲戒処分となっています。
ハラスメントとは「嫌がらせ」と訳されますが、権力の乱用暴力そして人権侵害です。多様なハラスメントがありますが、今回はセクハラに絞って、なくしていくための取組みを問いました。

●再発防止計画は(案)のままでいいのか

市立病院では、過去に被害者が院内の相談機関にセクハラ被害の相談をしてから、実際の調査がはじまるまで、1年半以上経過していたという件がありました。その後第三者委員会による検証が行われ、再発防止計画をつくることが望ましいと指摘を受けています。
その経過を問うと、事務方として案は作成されたものの、様々な意見がありまとまらず、今でも計画は(案)のままだといいます。
そのようなことで職場で「ハラスメントをなくしていこう」という一体感が醸成できるのか、これから進めていく経営改革プランが推進していけるのか、管理者である市長に取組みを求めました。

●取り組んできた対策は

外部窓口や提携弁護士を含む複数の相談窓口を全職員に周知していること、研修内容も実際の相談内容や事案を参考にしていることや、理解度を確認するテストも合わせて行うことなど、工夫を重ねていることが確認できました。
確かに最近起きた件では相談から処分までひと月と少しですから、取り組みの成果であると評価できます。しかし目指すべきは未然防止です。

●ジェンダー平等の視点を

市立病院で働く職員の7割は女性であるにも関わらず、意志決定機関である管理会議における女性の比率は2割であることがわかりました。女性の声が反映されにくい状況であるということは言えると思います。
日野市では「すべての人の性別等が尊重され多様な生き方を認め合う条例」(現在の「男女平等基本条例」の改正で略称はネットも提案した「ジェンダー平等条例」)が4月より施行されます。これを機に、パートナーシップ制度導入に関してのみならず、改めて人権の観点から「ジェンダー平等」についても意識啓発を求めました。

 

職場改革に取り組んでいる波戸副市長に加害をなくしていく取組みを問うと、「360度評価の導入を検討している。自身の行動を振り返るきっかけにし、ハラスメントのない職場にしていきたい」とのことでした。どの職員も、生き生きと力を発揮できる職場環境となることに期待を寄せます。

☆市立病院では、事務系の女性職員は制服でスカートを着用しています。働きにくいという声もあるかもしれません。そういうところにもぜひ「ジェンダーの視点」を活かしてほしいと願います。

 

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