市民の想いをカタチに(2023年度予算より)

日野市は2020年に「財政非常事態」を宣言し、その後「財政再建計画」をたてました。計画に掲げた一定の指標をクリアした際に、宣言は解除するとしています。2023年度は、その5カ年計画の初めの年にあたり、2023年度当初予算はこちらの予算編成方針に基づき、つくられました。

一般会計の予算総額は、約686.5億円、過去3番目に大きな予算額です。しかしながら、住民一人当たりの歳出額は36万6741円で、多摩26市で最少と報じられていました。一方、歳入における市税全体額は約310億円で過去最高ということですが、物価高・エネルギー価格高騰の影響も大きく、市民の暮らしは厳しさを増す一方に感じます。

 

私は今回特別会計(国民健康保険、土地区画整理、介護保険、後期高齢者医療、市立病院、下水道)の担当でした。特別会計の予算総額は約573億円。独立会計とはいえ、一般会計から多額の繰入金がないとまわっていかないのが現状です。以下、質問した内容の一部です。

 

●目の病気の早期発見を!

これまで、国民健康保険の特定検診に眼底検査を加えることを求め続けています。眼底検査は緑内障など目の病気の早期発見につながります。最近は正常な眼圧内でも緑内障になるひとが増えており、20人に1人といわれています。自覚症状がない緑内障は気づくのが遅れると、失明する可能性もあります。新年度は関係者協議を再開するとのことですので、進展することを願っています。

 

●介護認定の期間短縮に期待

市民の方より「時間がかかる」とご意見をいただいた介護認定。日野市は認定調査件数が26市で7番目に多いということもあり、申請から認定まで都内平均の37日に対し、42日かかっているのが現状です。改善策を問うと、個人委託の調査員を7名増員したと確認できました。新年度は期間短縮に期待します。

 

以下は一般会計予算および補正予算から、子育て支援関連の一端です。

●いつでも・なんでも相談

からだのこと、妊娠中の不安、また子育て中で気になること、たくさんありますよね。相談したいけれど病院に行くほどでは・・・というニーズに寄り添う「産婦人科・小児科オンライン相談事業」がはじまります。実証実験で好評につき、本格的に導入されるものです。思い返せば、私は子どもが乳児のとき、近くの薬局で月1度ある育児相談窓口を利用していました。こういう相談事業があったら心強かったろうと思います。ぜひご活用ください。

  • 平日午後6時〜10時の間で1枠10分の予約制の「夜間相談」
  • 24時間いつでもメッセージを送れる「いつでも相談」など。

※詳細が発表されましたら、リンクをはっておきます。

 

●使用済みおむつはもう持ち帰らなくていい

保育園にいる間に使ったおむつ。保育園で処理をするところもあれば、家に持ち帰らなくてはならない園もありました。しかしこの度保管容器や収集に対しての補助が補正で予算がついたため、差がなくなります。保護者の長年の求めが実りました。

ちなみに私は京都で、子どもが保育園に通っていたときは、布オムツでした。ごみを出さないという観点で言えば、それが一番です。しかしこれはこれで課題もあります。使用済みおむつのリサイクルに取り組んでいる自治体もあり、また色々調査してみたいと思います。

【関連サイト】

令和5年度日野市の当初予算概要

令和5年度一般会計予算

令和5年度第1回定例記者会見資料