介護する人もされる人も安心できる仕組みづくりを(9月議会一般質問)

「子育て・介護は社会の仕事」これは生活者ネットワークの長年のスローガンです。
介護の社会化は進みましたが、まだまだ介護は家族が担うことが前提となっています。「地域の社会資源を活かし、市民参画で共生社会の実現を~高齢者の在宅介護を中心に~」と題し、日野市が目指す地域の包括的な支援体制について、質問、提案しました。

在宅療養支援課作成のパンフレットを紹介

在宅療養を支えるネットワークの構築と周知を

国は地域の包括的な支援・サービス提供「地域包括ケアシステム」の構築を推進しています。日野市はその一環として、一昨年、医療と介護の連携をはかる在宅療養支援課を創設しました。在宅介護を支える多職種の連携、市民が市内の在宅医に直接相談できる相談会などを実施し、普及啓発をすすめています。(こちらをご参照ください。)
しかしまだ周知が十分とは言えません。市内にどのような社会資源があるのか、情報発信の強化と工夫について、HPやオンラインの更なる活用を提案しました。
また、介護の人材不足は深刻です。コロナ禍でさらに就労に困難を抱える方の中間就労の場として、介護施設の活用を求めたところ、前向きに検討すると答弁を得ることができました。(※事業については東京都のこちらのHPをご参照ください。)
一方、施設を選択する方、せざるを得ない方もいます。施設が充足しているかについても、第4期高齢者日野市高齢者福祉総合計画策定に向けて、十分な検証を求めました。(第3期計画はこちらです。)

地域包括支援センター機能強化のバックアップを

市内には地域で暮らす高齢の方々の暮らしを支える「総合相談窓口」として、面積や人口の分布に応じて市内に9カ所地域包括支援センターがあります。しかしいわゆる8050問題(80代の親が50代の子どもを養い生活が困窮してしまうケース)のように、課題が複雑化、複合化している状況下、縦割りではない家族の丸ごと支援が求められています。どの地域でも身近に相談ができ、伴走型の支援が受けられるためには、地域包括支援センターがそれを担えるようバックアップが必要です。

ケアラー支援の充実を

ケアラーとは介護者のことで、その担い手は子どもから高齢者まで多様です。日野市の子どもが大人並みの介護を担う「ヤングケアラー」については2年前にも質問しましたが(報告はこちらです)、新たな概念を提示することが新たな気づきにつながり、それが支援につながります。ケアラーが自分らしい人生を送れるための支援は、介護される側にとっても大きな安心につながります。虐待を未然に防ぐためにも必要です。
市長も、在宅介護への潮流が家族介護へと後戻りしないための支援が必要だと、見解を述べられました。(全国初の埼玉県のケアラー支援条例はこちら

私も皆さまと共に、日野市らしい支え合いの仕組みやケアラー支援のあり方を考え、条例づくりに結び付くような活動をしていきたいと思います。

★日野市立病院内 在宅療養支援窓口パンフレットはこちら
★市内の在宅医療支援診察所のリストはこちら
★市内9ケ所の地域包括支援センターはこちら

※動画はこちらよりご視聴いただけます。