子どもの権利の視点を保育園事業にも!

先日、国分寺・生活者ネットワーク主催による、森田明美先生の学習会に参加しました。森田先生は、東洋大学社会学部教授で児童福祉がご専門でいらっしゃいます。「保育の質」をテーマに子どもの権利に視点をおいたお話を伺いました。 

現在、各自治体は待機児童解消のために保育園を増設していますが、同時に「保育の質」は十分に確保できているのでしょうか。
そもそも「保育の質」とは何なのでしょう。それは保護者のニーズを満たす「保育サービス」や「子育て支援」と混合されがちですが、別のものです。
あくまで「子どもの権利」―すべての子ども達に幸せに生きる権利がある―が具体化されているか、の視点でみるべきものだと森田先生はおっしゃいます。当事者である子ども達自身がそれを評価することができないからこそ、保護者、保育者、事業者、地域、行政が連携協力し続けていく体制が求められているのです。

「保育の質は、子育て支援とは別もの」という言葉に、改めてハッとさせられました。様々な子育て支援をすすめていく上で、「子どもの権利」の視点でみたときに、また別の課題がみえてくるはずです。その背景には、「子どもを社会で育てる」という意識改革、働き方そのものを変えていく必要もあると思います。

子ども、保護者がともに笑顔でいられる子育て・子育ち支援のためには何が必要か、それぞれの思いがあり多岐にわたりますが、一歩一歩地域の皆さまとともに考え、子どもの権利を取り入れながら進めたいと思います。