12月議会より なおこ目線のトピックス②
●武器見本市の開催はやめて!(請願より)
千葉県の公共施設幕張メッセで来年5月にDSEI Japan 2025が開催されます。千葉県および国に対し、会場の貸し出し中止を求める請願があり、採択に賛成しました。
千葉県は2024年3月県議会での議員質問に対して、「会場貸出しは防衛セキュリティ産業にかかる展示会であって、幕張メッセの設置目的『本県の産業の振興および文化の発展、国際化に資するため』に合致しているから問題はない。」と答弁しています。
それまで展示されるのはあくまで自衛隊法や防衛装備移転三原則が言う「防衛装備」であり、法令の範囲内のものなので問題なしと述べてきましたが、実際に展示されているものは戦車、ミサイル、戦闘機、無人攻撃機、砲弾等々の攻撃的な殺傷兵器であり、3月議会ではじめて千葉県も「武器」と認めています。
武器見本市が、産業の振興や文化の発展に資するのでしょうか。国際化という点では、海外からどうみられるのか、とりわけイスラエルによるパレスチナガザ地区への軍事攻撃が現在進行中のいま、国際武器取引のプラットフォームが国内で公然と開催されること、まちのど真ん中で開催されることの社会的な意味、影響をただ傍観していてよいのでしょうか。
請願者が指摘するように、日常生活に戦争につながるものがするっと入り込んでくることへの危機感、おかしいと思ったらやり過ごさずに声をあげるべきと考えます。フランスの有名な寓話「茶色の朝」を連想せずにはいられません。
幕張メッセは県有施設、つまり公の施設であり、(株)幕張メッセが指定管理者です。
地方自治法第244条(公の施設)では、「普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。」「普通地方公共団体(指定管理者)は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。」「普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない。」とあります。
ここでいう「正当な理由」とはなにか「不当な差別的取り扱い」とはなにか、もしこれが日野市であったらどのように対応するのか、この請願をきっかけに施設利用については日野市でも自分事ととらえることを求めました。(結果は不採択)
皆さんはどのようにお考えですか。
●特別調査員会の設置について(動議より)
川辺堀之内土地区画整理組合に関する一連の問題(元副市長等による助成金詐欺事件)についてまとめる市の総括に対して、その妥当性を客観的かつ公平に評価するための第三者委員会を市は設置しています。(これまでの経緯はこちらをご参照ください)
しかし市の総括も第三者委員会の報告書も現時点では未完です。
議会最終日に、調査特別委員会の設置に関する2つの動議(議員が議会に対して行う提議)が議員より提出されました。設置の目的(調査の範囲)や委員定数が異なります。
これまでも特別調査委員会設置については議論があり、日野ネットとしては議会として主体的に取り組むべきと賛成していました。今回は議会中に、これまで設置に反対してきた会派より案が示されました。唐突感が否めないまま、追うようにもうひとつの動議が、設置を求めてきた会派・無会派議員より提出されました。
とにかく前進と受け止め両案に賛成することも考えましたが、委員会が2つ立ち上がる前代未聞の事態となる可能性もあります。
事前に全議員で話し合う場を持ち1つにまとめ、全議員が賛成のもとにすすめられなかったことを、とても残念に感じています。また、総括も報告書もまだみていません。提出が遅いのは確かですが、それを受けてからでも議会としてどう取り組んでいくのがよいのかを、集中して全議員で話し合うべきです。
形をめぐり議会が二分されるのではなく、大坪市政のうちに解決するのだという決意で全員参加で臨む姿勢こそが大事だと考え、2案ともに反対しました。結果は先の案が賛成多数で可決となりました。
議会のあり方の課題が露呈したと感じています。私も一議員としてどうすべきだったかの反省を踏まえ、今後につなげていきたと思います。