2024年を振り返って
2024年はこれまで以上に、一年が過ぎるのが早く感じました。
元旦に発生した能登半島地震や、イスラエルのパレスチナガザ地区への攻撃など、苦しさやもどかしさを感じているうちに、月日が過ぎてしまったようです。皆さんはどのようにお感じでしょうか。
日野市では子ども包括支援センター「みらいく」がオープン。日野ネット念願悲願の子どもオンブズパーソン制度が始動したことは大きな喜びです。子どもの権利について、子ども自身が理解することは無論、まず大人が人権について深く理解することが大切だという話が子どもオンブスパーソン講演会であり、深く共感しました。
女性の権利については、女子差別撤廃条約の委員会審査が8年ぶりに行われ、日本政府に対する最終見解では、選択的夫婦別姓制度など数々の厳しい勧告がありました。沖縄の米兵による女性への性暴力についても、はじめて言及されています。
今年の6月、昨年末に起きた米兵による少女への性暴力事件が明るみにでました。「本土の人は、沖縄を何だと思っているんですか。」抗議活動で訴えた沖縄の女性の言葉が胸に刺さっています。
昨年日野ネットでもスピンオフ上映を行った作品が「戦雲(いくさふむ)」というタイトルで公開されました。「平和ってすてきだね」一年生が詠んだ美しい詩の与那国島にも、大きな軍事施設が作られ、不穏な空気が立ち込めています。
そのような中、日本の「日本原水爆被害者団体協議会(被団協)」が12月にノーベル平和賞を受賞したことは、希望です。その希望の種をどのように育てていけるのか、私たち一人ひとりの行動にかかっています。
政治を変えなければ、私たちの暮らしや子どもたちが生きる未来は変わりません。今年は都知事選挙、衆議院議員選挙がありました。今年の一文字に選ばれた「金(かね)」の問題もあり、既存政治への嫌気が反映された結果となりました。
2025年は参議院議員選挙、都議会議員選挙、日野市では市長選挙もあります。未来の選択につながる一つひとつの選挙が大切です。
一方で選挙だけでなく、「おかしい」と感じたことに声をあげることも大切です。
年末に参加した「言葉つむぐデモ」は、女子大学生に集団で性的暴行をしたとして強制性交罪に問われた滋賀医大生らを、逆転無罪とした大阪高裁判決への抗議を込めた集いでした。ポストイット(付箋紙)に思いをつづり、集った人と対話する、共感と連帯を示すデモです。
今年は朝の連続ドラマ「虎に翼」が大ヒットしました。法は弱い人を守る盾や暖かい毛布になっているのか。その思いがつながることで、変えていけることがあると信じます。
寅子は「はて?」をそのままにしない。行動することで輪が広まり、後につづく人がでてきます。その姿に多くの人が共感したのだと思います。私もそのような姿勢で活動していきたいです。
皆さま、どうぞよいお年をお迎えください。