捨てる油を石けんに ~川崎市民石けんプラント見学記

11月5日、生活クラブの学校川崎市民石けんプラント見学」に参加しました。
ここは廃食油からリサイクル石けんをつくる工場で、6,000人の市民が1人1,000円の出資金を出し合って、1989年市民事業としてスタートしました。2005年に工場を現在の塩浜に移転。特定非営利活動法人(NPO法人)を取得し、環境の保全をモットーに障がいのある方と共に働く場所として活動を展開しています。

理事長の清水さんとBDF燃料で走るきなりっこトラックの前で

年間回収する廃食油は7万リットル、うち5万リットルは学校給食からです。リサイクルされた石けんは「きなりっこ」の名称で親しまれ、再び学校給食の食器洗いに使用されています。市内の約90%の小学校(特別支援学校を含む)が使用しているそうです。一般家庭からの廃食油も、かわさきかえるプロジェクトとの連携により回収しています。

回収した廃食油は、沈殿させて濾した後、湯洗いします。その後脱色、脱臭しますが、このひと手間をかけることで、独特の匂いがなくなるといいます。その後苛性ソーダ水溶液と反応させ2日がかりで脂肪酸ナトリウム(せっけん生地)にします。このジェル状に炭酸ソーダを混合すると団子状になり、それを乾燥して粉末にするわけですが、この乾燥過程は温度や湿度によって調整が難しく、夏場は苦労するそうです。乾燥が十分でないと、機械の目詰まりの原因にもなってしまいます。実際、機械の修理やメンテナンス、設備の更新は頭の痛い課題であるようです。

そもそもこの取り組みのきっかけは、70年代後半の合成洗剤による環境汚染と健康被害です。「生き方を変えよう!」と石けんを使う暮らしを提案する中、当時の川崎市長が工場建設に協力を約束したといいます。

私は9月議会の一般質問で「香害」を取り上げて、そこでもやはり石けんを使う生活、ライフスタイルの見直しを提唱しました。日野市も石けん使用には前向きですが(学校給食でも使用)、まだまだ取り組めることはあります。ですから、地域で資源循環の輪を広め、障害のある人と一緒に働くこの取り組みを行政がバックアップしていることに、感動しました。説明をしてくださった理事長の清水さん、副理事長の薄木さんの笑顔がとても素敵で、「小さな取り組みですが」と謙遜されていましたが、来年で30周年を迎える活動に対する愛と誇りを感じました。

環境にも人にもやさしく汚れもよく落ちる「石けん」を、もっともっと皆で暮らしの中に取り入れていきましょう!

精製後の廃色油は黄金色!まだ食用として使えそうな感じです。

キッチン用きなりっこは、水に溶かしてスポンジで泡立てて使うのがコツと実演してくれた副理事長の薄木さん。

プラント入り口で記念撮影!