農作業×生ごみ=つながりが生まれる場所

12月議会の一般質問でも紹介した、新井にあるコミュニティガーデン「せせらぎ農園」を訪れました。視察はしたことがあるものの、農作業に参加するのははじめてです。常連のご近所さんと念願のデビューを果たし、久々に土に触れ心地のよい時間を過ごすとともに、気になる課題も見えてきました。

横一列でカニ歩きをしながら、楽しそうに麦の芽を踏む園児たち

約1200坪の畑には、大根、ネギ、かぶ、白菜等の多種多様な野菜や花が元気に育っています。一角には11月に植えられた小麦があり、近隣の保育園の園児が、麦踏み体験に訪れていました。この時期に芽を踏むことで、霜柱で浮いた芽を土にもどし、より丈夫に豊かに育つそうです。

せせらぎ農園では週に2回、近隣約200世帯の家庭から生ごみを回収し、たい肥として活かしています。農薬は一切使いません。ごみ減量化をこのような形で実践されているのは、本当に素晴らしいと思います。写真の遠景に建設中の新可燃ごみ処理施設が映っていますが、燃やすごみをできるだけ減らしていくのが望ましいのは言うまでもありません。プラスチックの分別収集はその大きな前進ですが、生ごみについても、今後行政としても対策を進めていく必要を感じました。昨年は新潟県長岡市でバイオガス発電センターを視察する機会がありましたが、私も引き続き色々と学んでいきたいと思っています。

ここには様々な人々が集います。この日は正月明けで少なめとのこと、それでも20名ほどが、会話を楽しみながら生き生きと働き、収穫の喜びを味わっていました。居場所であり、まさにこれがコミュニティガーデンなのだと体感しました。市外からの視察も多く、年間延べ5000人以上が農園を訪れるそうです。

しかし残念ながら、まもなくはじまる土地区画整理事業により、来年の三月で一旦区切りをつけることになっています。その先は現段階では不透明であることに、皆さん顔を曇らせていました。せせらぎ農園は農地であると同時に、たくさんの人々の心の拠り所になっている貴重な存在です。このような場所を守り、もっと増やしていけるよう、私も頑張りたいと思います。