日野第二中学校へのエアコン設置を視察して

昨年12月に、日野第三中学校への視察報告をしましたが、夏場の状況を体感するため、今度は日野第二中学校へ議員対象の体験会がありました。(7月26日)
日野第三中学校においても10台の設置でしたが、面積に応じて(二中の体育館は市内中学校で最も大きな体育館)室内の暑さ指数(WBGT)31℃を下回るための冷房機能の能力のある機器を選定しています。

三沢中はプロパンガスでしたが、こちらは都市ガス。ガス式ヒートポンプエアコン屋根に断熱改修を施してあるというのは同じです。
WBGT=外気温ではないので少し紛らわしいですが、WBGTが31℃を超えるときは、「危険」ゾーンで運動は原則中止です。指数計のカラーゾーンに注目です。

暑さ指数が読み取れます

断熱改修だけで外気温より約2℃低くなり、20分間エアコンを稼動するとそれがさらに1.3℃低くなるという効果が、実証により明らかになっています。
松岡校長先生からは、「スポーツはもちろん、生徒が集まる集会等においても効果を感じている。」とのこと、生徒の教育環境改善に確実に役立っているようです。

室外機は2台

事業費は工事費約4,600万円、うち東京都からの補助率は約6割、ランニングコストは年間約95万円(電気代、ガス代、保守点検費用)を見込んでいます。
ただし、外気温が何度になったら使用する、エアコンは何度に設定する(この日は21℃)などのマニュアルがあるわけではなく、現在は必要に応じて各学校の判断で使用しています。また、新型コロナ感染拡大を防止する観点から、換気をよくするために、窓を開けての利用となっています。

もちろん生徒の安全が第一です。しかしその対策とともに、環境への負荷に配慮した適切な運用のあり方を、各校において生徒を交えて議論を深めてほしいと思います。それはこれから導入が期待される小学校においても同様です。命に関わるこの暑さの原因、気候危機を自分事として考える上でも、ぜひ取り組んでほしいです。