ZEB化でエネルギー約80%カット!(東京都公文書館視察報告その②)

東京都公文書館視察報告の続きです。その①はこちらです。
この施設は都有建築物初のZEB化実証建築でもあります。環境負荷を抑えつつ、大切な公文書を守れるよう24時間365日湿温度管理を可能とします。

館内掲示のパネルより一部抜粋(クリックすると大きくなります)

ZEBとは、省エネ基準よりもエネルギー消費量を50%以上削減した上で、積極的に再生可能エネルギーの利用を図り、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物のことです。(ZEBの詳細はこちらをご参照ください。東京都公文書館は「Nearly ZEB」(ニアリーゼブ)に相当)
現在は検証中で明確なデータは示せないものの、従来と比較して約80%エネルギーを削減できているとのことでした。

つくる・つかうエネルギーの見える化

屋上には太陽光パネルが1114枚、300kw相当(一般家庭の約100軒分)設置され、エネルギーをつくり出しています。昼間の発電を夜に活かす蓄電池の導入は、コスト面から見送られているようですが、実証建築なのですから、ぜひ100%を目指し導入してほしいと思います。

外壁(右手)もルーバーで空気を取り入れ、屋根からも断熱

天井にも空気が通る工夫

二重壁のあいだにはダクト類が集中配置。左手の分厚い断熱材の向こうは文書庫。

日野市においては、これまでの文書管理のあり方に問題があるとして、その見直しとともに、「公文書管理条例」の制定を日野ネットは求めています。またこれからの公共施設にはZEBの視点をと提案しており、今回の視察はタイムリーで有意義でした。

日曜日・祝日・第三水曜日は休館ですが、機会を見つけてぜひ訪れてみてくださいね。

視察をコーディネイトしてくれた岩永都議(前列左から3番目)と参加した生活者ネットワークの仲間たち