対話から始め、広めていこう(「第9条」上映会&ディスカッション報告)
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻や北朝鮮のミサイル乱発など、世界情勢の緊張感は増す一方です。そして十分な説明や議論がないままに、日本の安全保障体制が大転換されようとしています。
日野・生活者ネットワークは「憲法を日々の生活の中で感じ、活かしていけるよう、身近に対話の機会をつくる」を政策に掲げています。
今こそそれが必要であると考え、映画「第九条」の上映会&ディスカッションを緊急企画しました。(2月5日@生活保健センター)
この映画は、日本国憲法改正にあたり、国民の意見を聞くために政府が設置した諮問委員会が舞台という設定です。無作為抽出で選ばれた20代の若者12人が、憲法第九条の維持か破棄かをめぐり、全員意見が一致するまで、ひたすら議論します。それぞれの意見に共感できる部分や説得力があるだけに、観ているものの心を揺さぶります。
映画を観た後に、子どもを含む15名の参加者で感想や意見を述べ合いました。
限られた時間ですし、意見をまとめるつもりもありませんでしたが、「おかれた立場やその時の状況で人は動いてしまうもの。だからこそ普段から自分に問い続け、自分の頭で考え、人と違う意見であってもそれを言えるようになること、そして多様な意見の人が話し合える場が必要」という意見に集約されていったように感じました。
映画では最後に「第九条は日本だけでは成し遂げられない崇高な理念」といった言葉がでてきます。軍備増強は必須といった世界の潮流に流されることなく、日本だから言わなくてはならないこと、それがきちんと言えているのか、第九条は守るだけでなく、いかに広めていけるか今こそ問われているのだと思います。
5月には広島でG7サミットが開かれます。ここで日本は世界に何をどう発信するのか、注目していきましょう。
今年はこれまで以上に、リアル・オンライン問わず、ささやかな小さな集まりの場を設けていきたいと考えています。皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。