刑法が改正されて~7月のフラワー遊説より~

性暴力根絶を訴え毎月11日に全国各地で開催されているフラワーデモ。生活者ネットワークもそれに呼応してフラワー遊説を続けています。今月は立川で行いました。

先の国会でついに性犯罪に関する刑法が改正され、同意がない性行為は犯罪になり得ることが明確になるなど大きな前進がありました。まずは改正された内容を周知したいと考え用意したチラシは、すべて受け取っていただきました。(※現在レイアウトを再調整中にて、来月にアップします)

改正内容の理解を深めることは、被害者がこれまで背負ってきた苦しみを理解することにもつながります。そしてそれをジェンダーに基づく暴力の根絶に向け、制度とともに社会の意識を変えていくことにつなげていきたいと思います。今後の運用を見据えながら、さらに積み残しの課題に取り組んでいかねばなりません。

近隣から駆け付けた仲間からは、芸能プロダクション社長から13歳の時に性被害を受けた男性の話もありました。何が起こったのかわからなかったといいます。まだ性の知識もないのですから、当然のことです。その時の、またその後の人生における長い苦しみを思うと、それを放置してきてしまった社会の一員として、言葉もありません。
刑法改正によって、性交同意年齢は13歳から16歳に引きあげられ、地位関係性に基づく影響力も罪の成立に考慮されるようになりました。さらに未然防止の観点では、包括的性教育をすすめていくことが喫緊の課題です。

以前より男性(児)の性被害実態についても話してきましたが、「女性への暴力をなくす」とバナーにあるため、「女性だけなの?」という声を受けることもあります。
もちろん目指すべきは、あらゆる暴力をなくし、人権が尊重される社会の実現です。それを女性への暴力をなくしていくことを扉に、広めていきます。

 

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