認知症になっても、だいじょうぶ~新しい認知症観を広めていこう!~(9月議会一般質問)

9月は「認知症を知る月間」です。皆さんは認知症について、どのくらいご存じでしょうか。65歳以上の5人に1人が発症すると言われる時代、若年性認知症も含め、自分事として備えていく必要があります。まずは知ることから始まります。
認知症になっても、できることはたくさんあります。ケアする人も共に、自分らしく共に生きるまちを目指していくために、質問・提案しました。

認知症のテーマカラーのオレンジは「あなたを手助けします」というメッセージが込められているといいます

できることを支え「共に働く」

今年6月「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が制定されました。「認知症になったら、人生おしまい。何もできなくなる。迷惑をかける。」が古い認知症観とするなら、「認知症になっても、だいじょうぶ。できることはたくさんある。共に生きる。」が新しい認知症観であると考えます。今はその重要な転換期です。
町田市では、認知症の方と共に竹林保全に取り組んでいる市民団体があり、この夏活動に参加させていただきました。自分のペースでできることに汗を流し、昼食を囲むのに、認知症か否かは関係ないと感じました。

HATARAKU認知症ネットワーク町田事務局の青木さんと

日野市内にも里山保全や農業支援に取り組んでいる市民団体が活動しています。また、地域の助け合い事業「互近助(ごきんじょ)サービスちょこ助」もあります。認知症の方も共に働く仕組みをつくる、市民活動を支えていくことを求めました。

応援するひとをまちに増やしていく

認知症サポーター養成講座を知っていますか?自治会など、団体への出張講座もありますので、一人でも多くの人に受講してもらいたいです。特に全中学校での講座の開催、小学校では障害者差別解消推進条例の理念を広めていく福祉教育「ハートフル・プロジェクト」(認知症への理解も含む)の全校展開を求めたところ、教育長からは、重要な課題であるが、学校も手一杯であるとのことでした。何とか実現してほしいものです。
また魔法のケアといわれるユマニチュードの講座を展開している福岡市の事例も紹介しました。ケアされる側もする側も楽になるケアの技法、ぜひ注目いただきたいです。

ケアラー支援も車の両輪で

認知症当事者の人権を尊重していくと同時に、介護する家族等ケアラーの人権もまた尊重されねばなりません。虐待はあってはならないことですが、そこまでケアラーが追い詰められることのないよう、具体的な支援策を求めるとともに、その根拠となるケアラー支援条例の制定を求めました。
副市長からは、共生社会を実現していくためのハートフルプロジェクトの重要性、市長からはケアラー支援の必要性について前向きな答弁がありました。
皆さんとともに、認知症の方を含めすべての人が包み込まれる、インクルーシブな社会の実現に向けて取り組んでいきます。

Dカフェ@町田をお手本に日野市でも本人ミーティングが開かれています

※動画はこちらよりご覧いただけます。

【関連サイト】

認知症の方を支える取組み・高齢者を虐待から守る取組み|日野市公式ホームページ (hino.lg.jp)
※日野市の認知症に関する施策

日野市 定例記者会見 (hino.lg.jp)
※P21よりハートフルプロジェクトについて