「今、そこにある公害」①香害に苦しむ当事者発のパネル展

中央大学で「香害」に関する展示があると聞いて、地域ネットの仲間とともに見にいきました。

香害とは、柔軟剤などの香りの成分、また成分を包み込むマイクロカプセルに用いられる有害な化学物質による健康被害のことです。化学物質過敏症を発症することもあり「第5の公害」ともいわれています。
5年前、一般質問でも取り上げました。その後国への意見書にも取り組み、直接国へのヒアリング、要望書も手渡しましたが、規制強化などの対策は進んでいないのが現状です。

このパネル展は、大阪・堺市の化学物質過敏症の患者が個人で企画・制作したものを借り受け、中央大学文学部のプロジェクト科目「今、そこにある公害」の連動企画として開催されています。
香害や化学物質過敏症について、発症のメカニズムについても非常にわかりやすく解説されているのに加え、香害に苦しむ当事者からの手紙も展示されています。どれもその苦しさが伝わってくるもので、中には子どもが書いたものもありました。

化学物質過敏症は、それまで蓄積されてきた化学物質の量がその人のもつ「境界」を超えることで「ある日突然」発症するといわれています。子どもから大人まで、誰もがいつでもなり得る病気です。頭痛や吐き気などの症状に苦しみ、職場や学校に行けなくなってしまう、外出ができなくなってしまう、これまで通りの日常生活を送れなくなってしまうのです。

誘発する成分は洗剤や消臭剤、農薬や塗料など身の回りにあふれています。自分だけががいくら気を付けていても、解決できません。さらに環境汚染にもつながり、めぐり巡ってまたそれが人間にも返ってきます。

未然に防ぐには有害成分等の規制強化を求めるのと同時に、その有害性が広く理解され、使わない、買わなくすることです。国が認めたものだから大丈夫、ということではないのです。そのためには、周知・啓発が必要です。
一般質問のあと、学校の給食だよりでよびかけを見かけました。生活・保健センターで啓発ポスターも貼られましたが、いつの間になくなっていたので、消費者庁等5省庁が作成したポスターが届いているはず、と確認し掲示してもらいました(PDFはこちら)。この前の版は「困っている人がいるかも?」でしたが、改善要望を受けて「困っている人もいます」になったのは一歩前進ですが、被害の深刻さが伝わるには不十分に感じます。

市内でもこのようなパネル展や当事者同士が話し合える場など、取り組んでいきたいと思います。同時に国に対しても規制強化を求めていきます。この展示は今月末まで開催しています。こちらのリンクやチラシをご参照のうえ、皆さんもぜひ立ち寄られてみてください。

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右よりプロジェクトのメンバー榎本泰子教授、国分寺ネットの小坂まさ代市議、調布ネットの木下やすこ市議、白井

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