物価高騰対策の追加事業について(臨時会報告)
日野市議会では、これまで物価高騰対策として、国の交付金を活用した全世帯への4,000円ギフトカード配布(昨年12月議会)、賃上げした事業者への支援、保育や福祉事業者への支援(ともに6月議会)を可決してきました。
その後、6月下旬の都議会で重複する支援策を含む補正予算が可決され、かつ国から追加の交付金があったことを受け、その分の新規事業に関する補正予算が組まれました。交付金は年度末までの事業終了が求められます。9月議会では間に合わないと臨時の議会(臨時会)が開かれました(7月30日)。冒頭に、熊本で発生した地震で被災された方々へ向け、黙とうを捧げました。
補正予算の内容は以下の2件です。
〇置き配バッグ配布事業(追加の交付金相当 約5,000万円)
〇市内中小企業者への支援(都の重複事業分相当 約1億3300万円)
※今回は暫定的に一般財源が充てられています。
〇置き配バッグ配布事業について
3,000世帯を対象に、置き配バッグ(宅配ボックスの袋版 鍵つき)を配布する事業です。
宅配の再配達は配送事業者にとって大きな負担となります。日野市気候市民会議で示された資料によると「10人に1人のドライバーは一日中再配達をしている計算になる」そうです(こちらをご参照ください)。受け取る側が在宅時間指定する、あるいは置き配を選択すれば、再配達の必要はありませんから事業者の負担軽減につながります。利用者にとっては盗難防止にもなりますし、移動距離が少なくなればCO2排出削減効果もあります。
日野市では一昨年度、運送会社と宅配ボックスの実証実験を行っています(こちらをご参照ください)。その際の検証では、再配達率が約2%削減され一定の効果があったことや、利用者の声からボックスではなく、よりコンパクトなバッグを選択したことなど、質疑を通して確認できました。
置き配バッグの活用自体は推進すべきですが、それを無償で配布することには疑問があります。概して、人はタダでもらったものは大切にしない傾向はあるのではないでしょうか。コンポストのように、市民も負担する、購入に対する助成という形が望ましいと考えます。
今回は期間が短い交付金を活用する事業であるため賛成しましたが、配布しておしまいではいけません。市独自の後追い調査を求めたところ、検討すると答弁を得ました。それを受け、さらに置き配を推進するためにはどのような方法が望ましいのかについては、じっくりと検討してほしいです。
個人的には、再配達は追加料金が発生する仕組みに変われば、一気に置き配がスタンダードに変わっていくではと考えますが、皆さんはどう思われますか。
〇市内中小企業者への支援
中東情勢の影響による厳しい状況におかれている市内中小企業者に対しての支援で、法人30万円、個人15万円が支給されます。対象はセーフティネット保証5号認定を受けた市内中小企業または個人事業主です。それぞれ250件見込み予算化されています。
業績悪化の度合いに応じて、支給額を段階的に設定できないものか質問しましたが、認定する側だけでなく、申請する側にも負担となること、迅速に対応するためセーフティネット保証5号認定を活用して一律に支給するといった部長答弁でした。それは一定の理解をするものの、事業を継続するための支援策については、常に検討を続けてほしい旨求めました。
〇全体的なこととして
国や都の動きに翻弄されている面は否めませんし、かねてより国の交付金事業は、急ごしらえの事業設計になりがちで、費用対効果に疑問が残ります。その点の課題感を問うと、自治体においては短期間で要綱を読み込み制度設計する負担感は非常に大きいとのこと。運用改善に向けては、自治体が連携して今後もしっかりと声をあげていくべきです。
この間「子ども食堂への支援とかは、ちゃんとやってるの?」そんなお声を複数受けました。小さな予算でも、市民の願いが届いたと感じられる施策が盛り込まれていれば、より納得感が得られるのではと考えます。検討過程は見えませんからこの点についても質問すると、今回の枠組みとは別に検討するとのことでしたので、今後に期待します。
【関連サイト】
日野市気候市民会議からの提言
※物流に関しては18-19ページにあります


