就労に困難を抱える方への支援について(会派視察報告)

東京都では昨年の12月議会で「都民の就労の支援に係る施策の推進とソーシャルファームの創設の促進に関する条例」が可決されており、就労を希望しながらも様々な理由から就労が困難な人が、他の従業員と共に働いている社会的企業(ソーシャルファーム)について、その創設及び活動を促進することなどが定められています。
日野市における就労支援施策をどう充実させていくか、そのヒントを求め、その分野で先進的な取り組みをしている福岡市を会派で視察しました。(1月22日―23日)
※福岡市では公的に「障がい」と表記しています。

社会福祉法人 福岡市社会福祉事業団 福岡市障がい者就労支援センターは、障がいのある人の「働くこと」をサポートし、企業等との橋渡しを行います。そのひとつに障がい者が働く職場にジョブコーチを派遣し、職場適応を図る支援があります。事前支援、集中支援、フォローアップとあり、入念な準備から見届けまで人が介在することの大切さを感じました。

市では、このセンターと発達障がい者支援センターと集約し福岡市発達障がい者支援・障がい者就労支援センター(仮称)の設置準備を進めています。その背景には、発達障がいに関する相談が近年増加しており、中でも就労支援に関する相談が多いことがあります。
集約することで普及啓発、相談支援、支援者養成、訓練、そして就労支援をより効果的に行えることが期待されます。支援を必要とする人の視点にたち、状況に応じた体制を構築していく柔軟さと推進力を感じました。なお、市内には区障がい者基幹相談支援センターが14ケ所あり、地域での様々な相談に応じています

福岡市生活自立支援センターは、株式会社パソナが、福岡市生活困窮者自立相談支援事業を受託し運営しています。民間会社が受託しているのは意外でしたが、「社会の問題点を解決する」という企業理念の下、人材派遣のノウハウを就労支援に活かせるという点では理にかなっていると感じました。
生活困窮者とは「就労の状況、心身の状況、地域社会との関係性その他の事情により、現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者」を指し、ここでは生活保護に至る前の段階で支援を行い、自立の促進を図っています。支援対象者によって就労支援の目標や形は様々です。複合的な課題を抱える方も多いため、まずは抱える課題の整理をし、一つづ必要とする支援を行っていきます。
ニートやひきこもりの対応については、精神福祉保健センターの方からお話を伺いました。福岡市ひきこもり成年地域支援センター「よかよかルーム」では、グループ支援活動に月1回レディースデーを設けるなど、はじめて訪れる人にも参加しやすい工夫がよいと思いました。

日野市においても就労に困難を抱える方に対する相談や支援はありますが、今後さらに、関連諸課との連携や、一人ひとりの特性に応じたきめ細やかな取り組みが必要だと感じました。そのためにも、まずは庁内から障がいのある方と「共に働く」ということについて、見つめ直す必要があると考えます。過去に雇用率の算定に誤りがあったことを踏まえ、数値の達成だけではなく、職場での理解はどうなのか、環境は整っているかなど課題は多くあります。

誰もがいきいきと働ける社会は、いきいきとした社会であるはずです。その実現に向けて、私もあらゆる方面から、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。