いよいよ、気候市民会議はじまる!

プラスチック・スマート宣言気候非常事態宣言ゼロカーボンシティを表明、そして気候市民会議と日野市は着々と気候変動対策に取り組んでいます。日野ネットも提案してきただけに、気候市民会議の開催には感慨深いものがありました。(8月6日)

気候市民会議とは無作為抽出で選ばれた市民が脱炭素社会の実現に向けて熟議を重ね、国や自治体に政策提言し、それが政策に反映されていくものです。発祥の地である欧州では、国単位で大掛かりに行われ、法律をつくることにつながることも多いようですが、日本では先行して自治体単位で開催されています。2020年に札幌で初めて行われ、都内では昨年武蔵野市が、今年多摩市が開催しています。

日野市では無作為抽出により4500通の案内を出し、うち154名より応募があり、日野市の人口構成とほぼ同比率で選ばれた40名が参加しています。つまり代表者による日野市の縮図なわけですが、実際の人口比より、未来を担う若者の比率を高くしているようで、それは大変意義あることと感じます。

第1回目のこの日は、三上直之氏と江守正多氏のお二人による基調講演を交えながら、グループごとに参加者同士が自己紹介や、講演を聞いての感想や疑問を共有しました。最後に6つのグループがそれぞれ発表します(男女半々なのに、発表者が全員男性だったのが少し気になりましたが)。
印象に残ったのは「ここまで深刻な事態だとは知らなかった。」という声が複数あったことです。「知る」ことははじめの大きな一歩、知ると次から次へと疑問が出てきます。疑問を共有すると知恵が生まれます。そこからどう対話を重ね、「多くの人から納得と共感を得る政策提言につなげていく」かが参加者のミッションということです。そういうと重責に感じられる方もいるかもしれませんが、貴重な機会として、どうか目一杯楽しんでいただきたいと願います。

気候変動対策を進めることは、生活の質を上げるのか、下げるのか。多くの日本人はガマンにガマンを重ね・・・という後者の印象を持っているようですが、世界のスタンダードは、時代を戻すのではなく、次の時代、文明にいくという前者の考えです。
唯一の正解はないからこそ、みんなで正解をつくっていく—この市民会議の手法は、気候問題のみならず、他の様々な課題を解決する手法としても活用が広まっていくはずです。

全5回の気候市民会議にぜひご注目ください。そして自分が参加者だったら、どう考え、何と発言するだろう、そんな風に見守り、応援してほしいです。
私たちの手で未来を変えていこう!

★当日の資料や動画は後日、日野市のHPにアップされる予定です。

自治体はがんばっているから、国はもっとがんばってね

三上直之氏(右から2番目)と江守正多氏(左から2番目)-このお二人に同時お会いできるのは、とても貴重な機会でした。大坪市長と傍聴に駆けつけた小金井ネットの安田けいこ市議とともに

【関連サイト】

国立環境研究所による気候市民会議基本設計整理表