ごみは脱プラ・資源化を市民と共に加速しよう!(9月議会一般質問)

いま世界はコロナ危機気候危機、二つの危機に直面しています。ともに解決に向けて、新しいシステムへの変換が求められています。気候危機への日野市の取り組みを、3月はエネルギーについて質問しましたが、今回は脱プラスチック、ごみの資源化を中心に問いました。

 

脱プラスチックをめざして

プラスチックは海洋汚染の問題が深刻ですが、材料となる石油の発掘、運搬、生産や廃棄そしてリサイクルの過程において、あらゆるステージでCO2の排出を伴う観点からも、利用そのものの規制が求められています。日野市は昨年「プラスチック・スマート宣言」をし、プラスチックごみの削減に取り組んでいます。環境配慮型のテイクアウト容器の配布や、市の施設の傘用の使い捨てビニール袋を撤去し水滴除去器具を設置したり、レジ袋に使えるごみ袋の試作を予定しています。
さらに庁内のペットボトルの販売を取りやめ、マイボトル用の給水機を設置する、学校でもプラスチック素材の教材は控えることなど提案しました。

また、まちに落ちているごみは、ゆくゆくは川に流れ海洋汚染にもつながります。河川流域での取り組み、また日頃からごみ拾いに取り組まれている方々の声を聞きとり、さらにその輪が広がる工夫-希望される方にはトングの貸し出しや腕章の提供など—を求めました。

ある日の浅川河川ごみ(市民の方が撮影されたもの)

日野市では、昨年よりプラごみの一括回収と資源化を開始しています。全国でも取り組んでいる自治体は30ほどとのことで、NHKのニュース番組でも紹介されていました。資源化率は5%ほど上昇していますが、まだまだ分別が不十分といいます。分別に困った時にはごみ分別アプリを活用してもらえるよう、市民の声を反映する工夫についても要望しました。

国ではプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律を制定し、これから様々な仕組みや制度が整っていくはずです。担当部長からは「先進的な自治体となり続けたい」との言葉もあり、期待を寄せるところです。

容器包装はこのような塊にして業者へ

生ごみも資源化しよう!

水分を含んだ生ごみは、焼却の際に多くのエネルギーを要します。日野市では自宅で気軽に堆肥化できるダンボールコンポストの普及に力をいれており、少しずつ利用者が増えています。環境学習にもつながるため、学校での取り組みや学校を通じた案内を要望しました。また、最近はトートバック型など新しいタイプのコンポストも人気です。購入費補助金制度の対象ですから、多くの方にご活用いただけるよう周知を求めました。

一部の地域では、生ごみを分別回収し、畑に直接投入し肥化しているせせらぎ農園のような取り組みもあります。農のあるくらしづくり計画にもあるように、このような取り組みを市内全域に広げ、廃棄物をださない循環型システムへの移行を本気ですすめていく必要があります。

トートバック型のLFCコンポスト

日野市環境基本計画の策定は市民参画で!

10年に一度の日野市環境基本計画は現在改定に向けて、準備がすすめられています。これは市民が市に直接請求してできた日野市環境基本条例に基づいて作られるもので、次が「第3次」となります。
日野市はSDGs未来都市、2030年はSDGsの達成年でもあり、かつ脱炭素化をすすめる上でこれからの10年が要です。「2050年までにゼロカーボンシティの実現」をド真ん中に、SDGsの推進を通して、環境課題も解決していく、10年間全力で取り組むべきことは何かを洗い出すのが「第3次日野市環境基本計画」ではないかと考えます。
環境問題にこそ「バックキャスト思考」-未来からみて今何をすべきか―の視点が必要です。11月にはパブリックコメントの予定とのことですが、せめて公開オンライン会議で多くの市民の声を聞き、市民とともにすすめる姿勢を大切にすることを強く求めました。

最後に市長は、区画整理で今の場所を失うせせらぎ農園の代替地は必ず用意する、またThink globally Act locally(地球規模で考え、足元から行動せよ)の言葉を繰り返し述べられました。その思いが市民に、職員にしっかりと届く発信力と実行力を市長には期待します。

※質問の動画はこちらからご覧いただけます。

 

 

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