日野市らしい有機学校給食の実現を目指して(3月議会一般質問)

日野市の学校給食を食べたことがありますか?私は6年間食べていましたが、親になってから、それがいかに安全に配慮し、地域の農業者とのつながりを大切に、手間がかけられたものかに気づかされました。本当に感謝しかありません。この日野市の学校給食を守りつつ、有機農産物の段階的導入を求め、質問・提案しました。

 

有機農業の取り組みの後押しを

有機農業とは、有機農業の推進に関する法律では「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負担をできる限り低減した農業政策の方法を用いて行われる農業」とあります。

国は、環境と調和のとれた食料システムを目指し、2050年までに全国の耕作地の4分の1を有機農業に転換するなどの目標を掲げています。同時に化学肥料は原料を輸入に頼っていることから、近年の価格高騰を受けて、有機肥料へのシフトも促しています。

農林水産省HPより参考資料※クリックすると拡大します

一方、東京都はエコ農産物認証制度(25・50・100)を設け、東京エコ100を有機農業と位置付けています。ただし、100の認証をとるのはハードルが高いようです。また苦労して作っても、買ってもらえなければ続けられません。農業者が安心して有機農業に取り組めるよう、調布市の有機質肥料無料配布事業を例に具体的な支援策や、市内で有機肥料をつくり広める取り組み等を求めました。

 

学校給食は大切な日野市の宝

給食センターで調理し配送する「センター方式」が増える中、日野市では各学校で調理をする「自校式」です。地域の農業者から毎朝届けられる新鮮な野菜を、全体で約3割使っています。さらに農業者との交流や農業体験を通じて、食について多くを学びます。このような「食農教育」は、大切に受け継いでいかねばなりません。2月に市内で開催された都市農業シンポジウムでは、40年にわたる取り組みについて、お話を伺いました。

一方で、環境を守り、産業として農業を活性化させていく観点からも、有機農産物を学校給食に導入する自治体も増えてきています。2月には「希望の給食」のDVD上映会も開催し、映画「夢みる給食」も観たところです。日野市でも取り組めないものかという思いは、一層強くなりました。

日野市では、気候市民会議からの提言もだされ、これから2050年カーボンニュートラルに向けて政策が展開されていきます。2030年はSDGs達成年でもあります。目指すべき持続可能な社会とは、自然と共生する循環型の社会です。まずはそのビジョンをまち全体で共有し、学校給食への導入を通して有機農業を広めていくことを提案しました。
市議選の政策でも「有機野菜給食デイをつくる」を掲げています。市長答弁からも「できるところから」という合致点を見出せたと感じています。日野市の農業の発展と学校給食の魅力を更に増していきたいですね!
議会報告会「なおことおしゃべりカフェ」でも皆さんとたくさんお話できればと思いますので、ぜひご参加ください。(日程はHPのお知らせ欄で告知します)

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食と農がつむぐ自治と民主主義(「希望の給食」上映会+トーク) | 白井なおこ (seikatsusha.me)

【関連サイト】
オーガニックビレッジのページ:農林水産省 (maff.go.jp)
(仮称)日野市学校給食食品安全指針について (hino.lg.jp)
※日野市の学校給食はこの安全指針に基づいています

★一般質問の動画はこちらからご覧いただけます。